ニートでも2人なら人生やり直せますか!?
@nana00
第1話 一生このまま
「彩ちゃん、、起きてるの、、?」
お母さんはいつも不安そうに私に話しかける。
4ヶ月くらい前は、普通にはなしてたのに、、。
私が学校に行かなくなってから家は変わった。
最初はケーキやまんがとかを持ってきて、なんとか私を元気づけようと、こっちの心が痛くなるくらいの笑顔で接してきた。今は私の前で楽しそうな顔なんて一ミリも見せなくなった。床の軋む音すら立ててはいけない緊張感が常に家の中で流れている。こんなに静かで、ピリついた家になったのは全部、全部私のせいだ。
「彩ちゃん、?少しだけでてきて話さない?」
「、、、、。」
「もう、学校に行かなくなって3ヶ月よ」
「、、わかってるよ。」
「まだ、部屋からでれないの、、?
せめて、理由を教えてくれないかな?」
「うるさい、、放っておいてよ。
もうやめる、学校なんてやめる!」
「、、わかった。落ち着いたらでいいの、
ごめんね。」
お母さんに向かって怒鳴ったって仕方ないのに、でももうどうにもならないのだ。制服を着ようとすると手が震える。学校へ行こうとしても足は玄関より向こうへ進もうとはしてくれない。いじめられていたことは、親に話していない、恥ずかしいやら、申し訳ないやら色んな感情が邪魔して話せていない。もしかしたら親はもう気づいているかもしれない。話したら一緒に怒ってくれるかもしれない、でももうなにもしたくないのだ。私をいじめてきたあいつらとももう関わりたくない。ずっとこのまま家にいれば、外に出なければ、もう傷つかずにすむ。
でも、一生このままでいいの、、?
ゴンッ
「っぁわ!」
私の鬱々とした思考を断ち切るように窓から大きな音がして、会話をほぼしない毎日を送っているせいで乾いた喉からは悲鳴ともいえないような声がでた。
なんの音、、?何かで窓が叩かれた、みたいな音、、?
ゴンゴンッ
「っ!!」
やっぱり、誰かが叩いてるんだ。強盗?不審者?どうしよう、、。普通に怖いんだけど!!
お母さん、、こんなときだけ頼るなんて都合良すぎる、、よね。あーどうしようどうしよう
「あっあの、彩いるんだろ?俺だよ。
航、桜庭航。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます