私が見た景色

香崎 莉愛

孤独な日常

「死のう」

そう決心した。こんな孤独な日常はもううんざりだ。

始めは1人じゃなかった。幸せだった。

でもそんな日常に影がささった。

それは小さな違和感から始まった。

1つの違和感が次第に積もっていき、その結果私は地獄を見た。

言葉で表してしまえば、簡単な事だ。友達に裏切られた。ただそれだけ。1番付き合いの長かった親友に裏切られた。あまりにも言葉にすると単純で、小さな痛みに思えてしまう。

でも、言葉で今の私の全ての気持ちを表せるわけない。たったこの一言で、だれかにこの痛みがわかるわけが無い。たとえ、ここに同じように親友に裏切られた人がいたとしてもその人の痛みと私の痛みは違う。

だから、私もその人の痛みなんてわからない。

「自分もわかるよ、その痛み。自分も裏切られたことあるんだ。だからわかるよ。」

なんて、簡単に言わないで欲しい。

この痛みは私だけのもので、誰かがまったく同じ痛みをわかるわけがないのだ。

だから、だれにもこの出来事を話したくもない。

話して共感なんてされたくない。わかった気になんてなって欲しくないから。

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