5分だけ
そして最後に思い出の二人に別れを告げた後、私は君にメッセージを送った。
『5分だけあって話をしたい』
そのメッセージの返信はいたってシンプルで、あまりにも予想通りだった。
『それ、あわないとダメ?』
『会うのが無理なら、せめて電話をしたい。』
私がそう送れば『わかった。』と君はメッセージを返した。
「もしもし、ごめんね。いきなり。」
「別に。で、何?」
冷たい声で君は言い放つ。
「あのね、私、君のこと大好きだったよ。でもね、いつからか君の好きなところが分からなくなったの。」
「…….なんの話。」
君は少しイラついた声を出す。
「あんなに君のことが好きだったのに、今では何も君に対して感じないの。君との未来も見えないの。」
君は何も答えない。
「もうね、君との関係終わりにしたい。」
「終わり?」
君が理解が追いついていないような声を出す。
「君のこと、もうなんとも思ってないの。前までは君に対してどんなに冷たくされても好きだった。冷たくされる度に心が痛かった。苦しかった。悲しかった。自分の頑張ってることを理解してくれなくなったことが悲しかった。でも、もう今は何も感じないの。」
「なにも?」
君が聞き返す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます