第19話 レベルアップとビルド
「ふぅ……」
周回のしやすさを求め開けておいた第二のチェックポイント、廃工場の屋根裏にて。
俺はやっと手に入れた”布巻きの大斧”を背負い、今回のマラソンで幾らか貯まってきた生命力の使い道…レベルアップについて考えていた。
(この
原作におけるソルドーはその戦い方からみて、様々なステータスをまんべんなく成長させた万能型のキャラなのではないかといわれていたが。
ロードシリーズにおいて万能型というのは、それこそカンスト近くまでレベルを上げたりしない限り器用貧乏となり火力不足やガス欠に陥りやすい。
なので俺は物語の序盤でありまだまだ成長の余地がある今の段階で幾つかのステータスに狙いをつけ、ある程度何かの分野に特化したパラメーターを目指そうと考えていた。
(実際はどのステータスを伸ばしてもそれぞれの利点があって、不要なものなど存在しないのだが…)
レベルアップの度に増えていく必要な生命力の量を考えると、初めからカンストを見据え万能型を目指すわけにはいかない。
(ゲーム内とは違い、ここで第一に優先すべきは火力ではなく生き残る力だ)
「となると…」
(ビルドの方向性も見えてくるか…)
最大HPとスタミナが上昇しあらゆる攻撃と状態異常への耐性も上昇するステータス「生存力」これは最も優先的に上げたいステータスになるだろう。
次に重要なステータスが「体力」だ。
体力を上げることで最大HPとスタミナ、戦技や武技の発動に必要なTP(闘気ポイント)、さらには装備可能重量や崩しに対する耐性まで向上させることが出来る。
(生存力と体力、この二つは必須だ)
そして、今しがたマラソンで手に入れた大斧を使うのであれば必要になってくるのが「筋力」のステータスだ。
筋力は最大HPが上昇し物理攻撃力(打撃)と物理攻撃力(斬撃)、物理防御力(全般)が上昇する。
武器火力と防御面どちらも一度に補えるのでこれも優先的に上げておいて損はないだろう。
(物理攻撃力や防御力は技量でも上昇するが…物理以外の攻撃パターンも用意しておきたいしリソースの都合上技量はとりあえずカットになるな…)
技量では物理攻撃力(斬撃)と物理攻撃力(刺突)が上昇するため、技量を伸ばさないと物理攻撃力(刺突)が一切上がらないというのは痛手だが。
もともと岩竜人族の初期ステータスは筋力寄りなので技量を上げていくよりかは筋力を上げた方が効率がいいということもあり物理面は筋力を優先する事に決めた。
(あとは…そうだな)
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