幕間3 ガイアス皇子

「セイレーン公爵令嬢。」

「皇子殿下、御息災で。」


 アリアは、ベイスターン王子を、イフリート公爵に渡した後、アレックス達と別れ、ルイズと共にガイアス殿下の宮殿に向かった。ガイアス殿下は、公務で今日の評議会には欠席していたので、アリアが帝都に戻ったことを知らなかった。アリアが、戦況を詳細に話すと、安心した顔をしていた。加えて、悪魔が想像以上の戦力を持っていたことに驚き、詳しい質問のやり取りが続いた。


「そうか、そうすると、帝国全軍でも、魔王軍に敗れてしまう可能性が高いかもしれないな。それに、セイレーン公爵軍が、4国を落としたとすると、勢力は倍増する。1公爵では納まらないな。」

「はい。他の貴族との立ち位置も微妙になるので、父から預かった、書簡です。」

「うぬ。これは、アリアは見たのか?」

「いえ、厳封されておりますしたので。」

「そうか・・・・。わかった。この方向で考えよう。」

「ありがとうございます。」


 ガイアス殿下との会談は、2時間を超え、いくつかの魔道具を渡して、アリア達は邸宅に戻った。

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