第6話 前世思い出しました6

胃に優しそうな食事をしてからお風呂に入った。

怪我の事もあるから短い時間で。

でもメイドさん達が甲斐甲斐しく体をきれいにしてくれた。

めちゃくちゃ恥ずかしかったけど、怪我もしてるし我慢した。

でもさっぱり!


お風呂から戻るとベッドメイキングもしてくれていた。

さっきとは違う可愛いリネン。

ネグリジェもとっても可愛い!

この美少女に似合っている。

鏡をじっと見ていると


「お嬢様、お体がお辛いですか?すぐに横になられますか?」


髪を乾かしてくれている私付きのメイドのロジーさんが訪ねてきた。


「いいえ。大丈夫よ。ありがとう」


鏡に映るお人形の様な美少女に見とれていました。

そりゃあもう、ガッツリと。


「とても心配しました。お怪我もすぐに治るといいのですが……」


「心配かけてごめんね。ありがとう」


コンコン


ドアが開くとお兄様が入って来た。


「メリア。体は大丈夫?」


素敵なお兄様が心配そうにしている。


「はい。まだ痛みはありますが大丈夫です」


「そうか。ではベッドへ運ぶよ。お姫様」


ひゃーっ!

またお姫様抱っこ!

そして、日本人だったらあり得ないセリフを聞いた!

もう一度言ってもらってもいいですか!?

宝物を扱うように、そっとベッドへ連れていってくれた。


「ありがとうございます。お兄様」


赤い顔でお礼を伝えた。


「ゆっくりと休むんだよ。おやすみ。私のメリア」


にっこりと微笑んでから私の頭を撫でておでこにキスをした。


「!!」


お兄様ー!

おでこにチューされたー!!


メイドさん達も出て行って部屋でひとりになった。

お兄様甘々だな。

でも家族もメイドさん達もみんな優しい人達だ。

それになんとか芽衣のボロが出なくて良かった!

…多分。


「うーん」


怪我をしていない方の腕が下になるように横に向く。

そしてその腕の肘を立てて手のひらに頭を乗せる。


「お嬢様はこんなポーズしないか?」


お嬢様って普段何するの?

……分からん。

このまま芽衣だったらみんなびっくりしちゃうよね?

いつになったらメリアーナの記憶が戻るのかな?

メリアーナちゃん早く戻っておいで!

芽衣と仲良くしましょー!なんて思ってたけど、またぐっすり寝てしまった。

記憶の混乱早く治まって!

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