第2話 怖いほど好調

 2023年1月7日、今日こんにちの僕は割と快調である。

 なにしろ、いつもは億劫になって一文字も書けていない小説を95文字(11時51分現在)も書けているのだから。

 少なくとも執筆においてはいつもよりだいぶ調子がいい。割合で言えば無限大だ。要するに僕は今無限の力を有している。究極生命体アルティミット・シイング螺旋階段の誕生だッーっ。

 しかし、今日は授業の時間にPCを使えないのがきつい。

 そして今の時刻は11時56分。授業が始まり、PCをしまわなければいけない時間だ。

 この私小説に時間を注ぎ込みすぎたので、以降の休み時間はできるだけ連載中の小説「羊頭狗肉の志」の本編に費やそう。


 ■


 授業が始まって20分。トイレに籠もってエナジードリンクの影響による残尿感と戦う傍らでせこせこと小説を書き進めていると、10分もトイレの中というのは流石に長過ぎたようで、欠席扱いを食らってしまった。この手が勝手にエナジードリンクを飲んだので僕は悪くない。

 そんなお奉行がお怒りになるような言い訳が通用しないのはわかっているので授業を放棄するしかなくなり、その傍らでせこせこと小説を書き進めることになった。

 1話での時刻を夕暮れから日が暮れてくる頃に変更して2話での故郷ファイヤーを目立たせる作戦に出たが、こうなってくると何でこんな後付けばかりのガバガバ具合で公開したのか自分でもわからなくなってくる。

 しかし、12時29分現在、2話の文字数は200文字。百戦錬磨のプロ作家ならともかく、ただでさえ素人なのにスランプの二重苦だった底辺web小説家なら上々。こっちも700文字に到達した。

 今までが今までだっただけにスゲーッ爽やかな気分だ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーに。

 本編よりこちらの進捗が好調なのは自分でもどうかと思わないでもないけれど。

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