第4話

君と歩いた夜の街

うるさくて、でも静かで

景色なんてどうでもよくて

ただ君が好きで

ただ君の隣で肩を並べて

ただ君の熱を感じながら歩きたかった


でもそんなのは所詮妄想

ぜんぶぜんぶわたしの妄想だった

だってそうでしょう?

わたしの知らない人のとなり

歩いて肩抱き合って

唇寄せているんだもの


わたしの好きだった君は

わたしを愛してくれた君は

もうただの肉塊にしてしまったけど


ただ信じたかった

あなたを

そう


まだ君といたかった。

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