vinny
yui-yui
00:狭間の決心
もうだめだ。
そう思った時の虚無感は、見ている人間の心を少なからずざわつかせる。
例えばそれが、言葉で判ったとしても、周りのことに気付けるずはない。
本当はもっと何かできるんじゃないかって、本当は手を伸ばせたんじゃないかって、判っていても。
そのまま落ちて行く。
結局その方が楽で、あとは上向くのを待てば良いんだって。
けれど、落ちたまま終わることなんて、良くあることだ。
上向いたつもりでも、少しも浮上していないことに気付けないなんて。
立っていられなくなるという事実に、目を背けたい気持ちも。
行き先をなくしてしまったという事実も。
いなくなってしまったという現実も。
いつかは笑って過ごせるという真実だけは、受け入れることができない。
そんな、気がした。
00:狭間の決心 終り
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます