俺だけ見えるパーティーレベル~本当は最強なサポーター生活~
信仙夜祭
第1話
俺は、サポーターだ。まあ、支援職だな。
物資の運搬と、食事の世話、雑用を熟す。
日雇いで
そんで、一仕事毎に契約解除。
人付き合いが苦手なので、今の立ち位置はそれなりに気に入っている。
それと……、収入は良かったりする。まあ、農民の数倍は稼げてる程度だ。
「おう、ウォーカーじゃないか。
広場で、今日の仕事を探していると、声をかけられた。
馴染の、ダイソンだな……。
彼等をじっと見つめる。スキルの発動だ。
パーティー名:金の猛牛
HP:172
MP:152
STR:120
DEX:56
VIT:70
AGI:20
INT:64
MND:34
CHR:50
大体は、100を超えれば一人前かな。
でも怪我人がいるな、スピード……AGIが低い。今の彼等は危険だ。
「……数日篭りそうな物資ですね。予約があるので、今日は止めておきます」
「そうか。……まあ、また頼むよ」
「日帰りの時は、声をかけてくれると嬉しいです」
それだけ言って別れた。
そして……、『金の猛牛』は帰って来なかった。
◇
俺には、『鑑定』とは少し違うスキルがある。『人物鑑定』の亜種らしいけど、使い勝手は良くないのでサポーター止まりだ。
集団を組んだ相手の、レベルが知れる……。まあ、使い方次第だよな。
盾役がいるパーティーだと、VITはその人の数値になる。
スピードは、パーティーメンバーの最も遅い人の数値になる。ただし、転移魔法とかあると、また変わるんだけど。
STRは、攻撃力に直結するけど、DEXが低いと信用できない。当たらないとね。
魔法は、攻撃の場合はINT、回復支援の場合はMNDだ。
まあ、パーティーのレベルというか、実力が見える。
詳細はこんな感じだ。
俺自身の戦闘力は、一人だと正直ゴミだ。健常な脚があるだけ。
後は、調理技術かな。これは、喜ばれている。旅先で、美味い料理を食べられるのは、冒険者たちにとっては、嬉しいことらしい。戦闘狂とは言わないけど、パンとワインだけ持って行く冒険者が多いので、俺は結構人気だ。
「さて……、今日はどうするかな」
仕事を断ってしまった。こうなると、街中クエストだ。ドブ攫いかな~。
そう思った時だった。
「君……、サポーター?」
綺麗な女性だった。装備は軽装で、護衛が二人。
見てみるか。
パーティー名:未登録(王族)
HP:212
MP:301
STR:111
DEX:150
VIT:98
AGI:200
INT:501
MND:493
CHR:809
『なんだ……、王族?』
俺が怪訝そうな顔をすると、話を進め出した。
「近くで、魔物を狩りたいんだけど、知識不足でね。狩場とか教えてくれないかな?」
断る理由がなかった。
収入も良さそうだ。
「物資の確認をさせて貰えますか?」
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