記録集積-No.24

第24章【竜の祝祭】

第990話「宴が始まる予感」

◇『ランバー乱舞』

 〈伐採〉スキルレベル70、〈剣術〉スキルレベル70のテクニック。大斧を大きく振り回し、周囲の巨木を次々と伐採する、木こりの奥義。


第991話「魅惑の褒賞品」

◇Kickstart!

 音楽系バンド〈プリズム✳︎プラズマ〉によって、第二次〈大規模開拓侵攻;万夜の宴〉オープニングステージのために作られたオープニングソング。十五人の指揮官、管理者たちが華やかかつ軽やかに踊る、軽快なミュージック。


第992話「出揃う情報」

◇“紅紫の灯火花”

第二次〈大規模開拓侵攻;万夜の宴〉のために管理者キヨウが用意した生花。鮮やかな紅紫の花弁から、柔らかな光を放つ一輪。飾ると部屋に彩りを与える。

“貴方の頑張りに感謝を込めて。この光はきっとその道行きを照らすから”――キヨウ


第993話「指揮系統」

◇ “術式的隔離封印杭探索作戦”

 第二次〈大規模開拓侵攻;万夜の宴〉にて展開される小作戦のひとつ。既知の調査開拓領域を抜本的に再調査し、各地に存在するとされている“術式的隔離封印杭”を発見することを目的とする。またそれに伴い、重要参考人からもたらされた未詳文明関連遺物の調査も行う。

 担当者はT-1、スサノオ、ウェイド、キヨウ、サカオ。

 重要参考人はブラックダーク、クナド、イザナギ。


第994話「大剣お嬢様」

◇撮影用小型随伴ドローン“オウルアイMk.16”

 〈ゴールデンイーグル〉製撮影用ドローン。使用者注目モード、全方位パノラマ撮影モードなどを搭載。前世代よりも更に小型軽量化を図り、更にオウルアイシリーズ最大の魅力である静音性能も5%強化された最新機種。

 実況配信者の使用を想定し、手元で各種機能を操作できるソフトウェアを搭載。〈操縦〉〈撮影〉スキルが25以上あれば、更に高度な機能を使用するプロフェッショナルモードも使用可能。


第995話「牛追いと業火」

◇『煉獄』

 1.5TB級大規模燃焼機術。調査開拓員一人で発動することはできない、大規模かつ強力な機術。広範な周囲一帯を悉く焼き尽くし、全てを灰燼へと化す。その威力は生態系すら左右し、運用を間違えれば環境に不可逆的なダメージを与えることとなる。


第996話「黒ミミズと通訳」

鋼鉄蚯蚓スチールワーム

 〈アマツマラ地下坑道〉深部に生息する原生生物。鉱物を捕食し、体組織に取り込むことができる。長く生きた個体はとても頑丈で、非常に危険な存在となる。


第997話「龍を討つ一撃」

◇試作機術装着穿孔炸裂榴弾-No.9

 〈ダマスカス組合〉〈プロメテウス工業〉〈ビキニアーマー愛好会〉〈ナリタ技術研究所〉〈PP W〉〈豊藤重工〉〈ルビーコイン商社〉〈みけみけ〉〈大鷲の騎士団〉〈七人の賢者〉による共同開発によって完成した特殊な弾頭。通常の機術封入弾とは全く異なるアプローチによって作られ、その運用には非常に多くの人員を要する。

 特定の状況に対して絶大な威力を発揮するが、量産は困難。


第998話「プリン休憩」

◇魅惑の壺プリン

 〈ペニーおじさんのスイーツ〉が提供する特別なプリン。とろーりとろける魅惑の甘さ、新感覚のほろ苦カラメル。期間限定フレーバーや、ビッグなバケツプリンサイズもご用意しております。


第999話「黒い屍獣」

◇スケッチブック

 気軽に絵を描くことができる画用紙。1冊で20枚。〈筆記〉スキルがなくとも初心者用の画材を用いることで使用できる。


第1000話「進化の餓獣」

◇エネミー“Unknown”

 〈アマツマラ地下坑道〉第二十八番大坑道深部にて確認された詳細不明の敵性存在。

 現在、情報が不足しています。


第1001話「緊迫した会議」

◇予備機体

 行動不能に陥った調査開拓用機械人形を回収するために使用される特殊な機械人形。黄色いカラーで塗装されており、よく目立つ。調査開拓員の基幹データを保管し、元の調査開拓用機械人形にデータをインストールすると、自動的に自立飛行形態へと変化し、アップデートセンターへと帰還する。


第1002話「予備機と警備機」

◇蜘蛛型警備NPC“Soldier-19”

 様々な状況に対して対応できる多脚高機動警備NPC。悪路走破性能、運動能力に秀で、標準的な電磁警棒以外にも多くの武装を装着できる拡張性の高さを持つ。

 各都市の警備活動など広汎な任務に投入されており、第十九世代ではそれまでの経験もフィードバックされ、更に扱いやすくなっている。


第1003話「個性の萌芽」

◇“土喰豚ダートピッグ

 地中にある特定のキノコを主食とする豚に似た原生生物。キノコを探して地面を掘る姿からその名が付けられた。

 前足と下顎が掘削器のように発達し、硬い地面を掘り進むことに適応している。嗅覚が鋭く、微かに香るキノコの匂いも逃さない。


第1004話「部隊結成」

◇おかか稲荷

 具材として鰹節を混ぜ込んだ稲荷寿司。〈大鷲の騎士団〉上級メイドロイド、タマさんが考案した特別な稲荷寿司。香ばしい鰹節が、稲荷寿司の新たな魅力を切り拓いた。


第1005話「動乱の予感」

◇ブックメーカー

シード04-サカオ、遊戯区画にて様々な賭博事業を管理する組織。BBBの勝敗結果やボスエネミー討伐結果、更にはいち調査開拓員の活動に至るまで、様々な現象を賭博の対象としている。


第1006話「意思を継いで」

◇重機NPC

 土木工事など、大規模なフィールド開拓を担当する大型のNPC。掘削や削岩、地面の圧着など、調査開拓員には難しい作業を行う。フィールドで活動することが多いため、最低限の自衛用兵装も搭載している。

 搭載している人工知能は低級であるため、調査開拓員による監督を必要とする。


第1007話「それ行け救出隊」

◇特殊装甲BBジェットトロッコ

 〈万代の宴〉の関連作戦にて製作された特殊な三連式トロッコ。一両目が定員八名の操縦車、二両目に特大型超高濃度圧縮BBバッテリーを六個搭載し、三両目を構成する高出力BBジェットによって爆発的な加速を行う。操縦は非常に難しい。軽量化のためまともな風防なども搭載していないため、特殊な訓練を受けていない場合は床に蹲らなければ吹き飛ばされかねない。

“とりあえず要求されたマシンスペックは確保できたのでよし!”――ダマスカス組合設計課


第1008話「救助隊は見た」

◇緊急減速パラシュート

 〈ダマスカス組合〉によって開発された緊急用パラシュート。試験用航空機などに取り付けることで、エンジントラブル等で制御不能となった機体を安全に減速させることができる。

 非常に強靭かつ軽量な素材で作られており、展開は瞬間的に行われる。

 “エンジンの吸気口に注意すること(8敗)”――ダマスカス組合設計課


第1009話「ご笑覧あれ」

◇マシラ

 〈アマツマラ地下坑道〉第二十八番大坑道深部にて確認された敵性存在。並外れた再生能力と遺伝子模倣能力、学習能力を備えている。そのため、殲滅を目的として交戦した場合は非常に手強い相手となる。

 T-1によってマシラへの効果的な対抗手段としてプロトコル“御前試合”が策定された。


第1010話「御前試合」

◇厄払いの御神酒

 穢れを祓い、清められた神聖な酒。口に含むことで邪気を祓ううえ、フィールドに振りまくことで荒ぶる原生生物を落ち着かせる。

 飲むとバッドステータスを軽減する。

 散布すると一定時間原生生物の再出現を抑える。


第1011話「鎮まり賜え」

◇〈マシラ保護隔離拠点〉

 地上前衛拠点シード02-スサノオ近郊を切り開いて建設された大規模な保護隔離施設。非常に危険な存在であるマシラを収容し、その性質の研究も行う。

 マシラの収容には高度な知識が必要であると判断され、植物型原生原生生物管理研究所で得られた知見を活かすことを期待して管理者ウェイドに運用が任せられた。

 まだ全体は未完成ではあるが、すでに16回の大規模な収容違反が発生している。


第1012話「マシラの願い」

◇マシラ保護隔離収容棟

 マシラを保護、隔離、収容するために設計された堅牢な建造物。特殊な多層装甲壁によって覆われ、70TB級攻性機術の直撃にも耐える。

 収容違反が発生するたびに改修と改善が検討され、より堅固になっていく。

 内部にはマシラを勾留するための各種設備が取り揃えられている。

“これ一つの建設と維持でどれだけのリソースが吹き飛ぶのか、きちんと確認して下さい”――管理者ウェイド


第1013話「同じ高さで共に」

◇胸部増設パーツ

 胸部に追加することのできる増設パーツ。〈換装〉スキルによって用いる。

 衝撃緩衝クッション内蔵の防御装甲や、衝撃反応爆発物内蔵の自動反撃装甲など、多くの種類が存在する。

 増設パーツは身体の比重が変化し、機動に不調をきたす可能性もある点に留意するべきである。



第1014話「生まれ変わり」

◇プロトコル“形代写し”

 マシラの形態移行事象を受けて、逼迫する〈マシラ保護隔離拠点〉のリソース削減を目的に急遽制定された手順。物理的、能力的に巨大なマシラを縮小し、管理を容易にする。


第1015話「腹へり暴動」

◇基礎栄養素固形物

 調査開拓用機械人形が活動する際に必要となるエネルギーおよび栄養素を全て過不足なく揃え、圧縮した固形食品。体積あたりの栄養価、および保存性、運搬性、量産性に秀でている。

 そのため、都市における食料貯蓄の基本単位として使用される。

 このままでは非常に硬質かつ無味無臭であり、食用には適さない。通常は〈料理〉スキルを用いて加工することが推奨される。


第1016話「突破口へ」

◇銀鷲の大陣幕

 〈野営〉スキルレベル70以上の調査開拓員5人以上が共同で設営する巨大な野営地。掲げられた銀鷲が戦士たちの最後の休養を保証する。

 収容している調査開拓員の総戦力の五割以下の強さの原生生物が一切侵入しない。効果範囲内の全調査開拓員のLP回復速度が著しく大きく上昇、防御力が著しく大きく上昇、満腹度減少速度が半減、30秒ごとに中レベルのバッドステータスを全て解除する。


第1017話「叡智の結晶」

◇全記録アーカイブ

 FPO公式wiki内に存在するページ。FPO内で収集されたあらゆるデータが全て格納されているアーカイブ。収集日時、収集場所、本文のみの簡素なデータ構造であるため、そこから目的の情報を探索するのは至難を極める。


第1018話「頼れる専門家」

◇霊樹

 科学では解明できない特殊な力を内部に蓄積する樹木。科学とは全く異なる理論の中で存在しており、様々な不可思議な能力や特性を発揮することがある。


第1019話「祈りと共に切る」

◇龍骸樹

 霊樹の一種。龍の鱗に似た非常に硬質な樹皮があらゆる攻撃を阻む。伐採、加工共に非常に困難で、高い技術がなければ手も足も出ない。故に龍すら征伐せしめる武具となりえる。


第1020話「木こりガチ勢」

◇鋼鉄樹

 非常に硬い木材。生半可な斧では歯が立たないどころか、硬さに負けて破壊されてしまうほど。それだけに加工すれば鉄よりも硬く軽量な上質の素材となる。

 あらゆる物理攻撃に対する80%のダメージカット能力を持つ。


第1021話「集う職人団」

◇水上浮動ヘリポート

 メガフロートユニットの技術を流用して造られたヘリポート。大型輸送機が離発着するのに十分な浮力と安定性を持つ。大型特殊フィールド建築物に分類される。


第1022話「舞い踊る」

◇銀翼大鷲の大戦旗

 青色に大きく翼を広げた銀の鷲を描いた勇壮な戦旗。通常の戦旗よりも大型で、その存在感も一際強い。

 翼を抱く騎士団たちの誇りと矜持の象徴であり、故に決して地に落ちない。決して粗雑に扱うことは許されないもの。

 “この大戦旗が翻る時、騎士たちは咆哮を上げ、敵は絶望に打ちひしがれるであろう”


第1023話「甦る闇の都」

◇地下言語翻訳機

 ドワーフによって開発された言語翻訳機を元に、ドワーフ語、グレムリン語、コボルド語の翻訳を行うために開発された翻訳機。地上言語を含めた四言語の円滑かつ相互的な翻訳を目指しているが、未だ発展途上。


第1024話「お守りを君に」

◇“噛尾の仲”

 コボルド語の慣用表現用例。互いの尻尾を噛むことで、親愛を確かめること。相手に自身の弱点を晒す行為であり、信頼の証ともされる。もっぱら、婚姻関係にある両者を指し示して言う。


第1025話「跡をつける人影」

◇ドワーフまん

 ドワーフの姿を模った焼印を押し付けた大きな饅頭。中身は粒あん、こし餡、カスタード、チョコレートの四種類。


第1026話「ヒロイン登場」

◇あまり物弁当

 たまたまキッチンに残っていた食材で作られた弁当。という建前の下、丹精込めて作られた手作り弁当。栄養バランスを考え、疲労回復に良いとされる食材を多めに詰め込んでいる。製作者の愛が伝わる一箱。

 “なんなのよこの説明! ただの弁当だから!!”――カミル


第1027話「重要参考人」

◇エウルブ=ピュポイ

 第二開拓領界統括管理者。

 運命に選ばれし御子チルドレンオブデスティニーの一人。

“できれば安らかに眠ったままにしておいて欲しいです”――管理者クナド


第1028話「闇に潜む」

◇“潜影蝙蝠シャドウバット

 〈窟獣の廃墟〉に生息する蝙蝠に似た原生生物。非常に臆病かつ狡猾な性格で、他の原生生物が食い残した死体を食べるスカベンジャー。

 全身を覆う体毛が特殊な形状になっており、音を吸収し、周囲の光を屈折させて身を隠す。そのため、多くの場合は発見できず見逃すこととなる。

“食肉を置くならばすぐに訪れます。動きは早くないので爪で殺せます“――あるコボルドのハンター


第1029話「セッション」

◇“腐り落ちるデューハ”

 長く生きた潜影蝙蝠。肥大化し鈍重となった体はもはや飛ぶこともできないが、獰猛さを持つ。腐肉と自身の血液が混濁した強力な腐食液を周囲に撒き散らして攻撃する。

 内部に大量の潜影蝙蝠の幼体を宿しており、自身の血肉によって養っている。

“老いさらばえても食欲は衰えず、仲間からの給餌によって生きながらえる。もはや生きる意味もその実感もなく、その肉体も腐り、仔らに食われていようとも。”


第1030話「乱入する人々」

◇ホットハニーミルク

 優しい甘みの温かいドリンク。ほっと一息つきたいときに。

 飲むと僅かにLP回復速度が上昇する。疲労が抜けやすくなる。


第1031話「自覚なき天才と」

◇“樽腹のビアゴ”

 洞窟猪鬼を従える巨大で力強い個体。非常に食欲旺盛で、獰猛無慈悲。腹が空けば同族であろうと貪り食うため、洞窟猪鬼たちは己が食われないために食事を献上し続ける。

 鋼鉄のように硬い表皮と分厚い皮下脂肪によって非常にタフで、生半可な攻撃は通らない。また怪力を誇り、群れの中で最も重たい武器を持つ。


第1032話「無自覚な残酷」

◇ “失われし太古の記憶ロストシグナル

絢爛なりし大舞台のため、〈黒き闇を抱く者ブラックダーク〉がてずから揃えた特別な文言。その一文字は満船の黄金に匹敵する価値を持つ。強力な“意志イデアが封じられており、権利なき者がそれを直視する、または耳にする、ただそれだけで失神する恐れすらある。そこに刻まれているのは栄華を極めし太古の時代の記憶であり、大いなる龍の息吹が吹き荒れる以前の記録である。故にその全てが光り輝き、瞬き、そして鮮やかに燃え上がっている。大いなる孤独ロンリーダークネスを超えて、〈黒き闇を抱く者ブラックダーク〉によって啓蒙されしこの神託にも等しき文句の全てを受け止めることは、もはや常人には叶わぬ。故にそれは七億と七万、七千と七百、七十と七の欠片となった。〈玲瓏たる蒼糸を紡ぐ乙女〉によって守り伝えられたその全てを伝えることは叶わぬ。故にそれは無限の音となりて降り注ぐであろう。



第1033話「秘めた歴史」

聖歌ソング

 〈淡き幻影の宝珠の乙女ファントムレディ〉によって編まれた楽曲の総称。その旋律には癒しの力があり、その歌詞には浄化の力があると言う。“運命に選ばれし御子チルドレンオブデスティニー”はそれぞれに一つずつ聖歌が与えられている。


第1034話「旧き盟友」

◇ 〈絢爛たる闘争のファイティング祝祭の乙女スピリット

 “運命に選ばれチルドレンオブし御子たちディスティニー”が第二席。千里を駆け抜け響き渡る美声の乙女。その身に宿す炎は熱く滾り、暗闇にうずくまる民たちの希望の光となる。誰よりも友愛を求め、誰よりも団結を重んじた。その声は未だ、我らの鼓動となって続いている。


第1035話「思わぬ再会」

◇〈マーシナリーアライアンス〉

 戦闘能力を持ったNPCを管理し、調査開拓員の要望に応じて斡旋する施設。紹介条件として〈取引〉スキルのレベルを参照することで、調査開拓員の信用度を判別する。


第1036話「斜面を登って」

◇『遥か聳える長城の高壁』

 〈盾〉スキルレベル70のテクニック。大盾を構え、背後のみならず両翼に立つ味方も守る。

 盾の防御力が高いほど、防御範囲が広くなる。


第1037話「洞窟の奥の隠者」

◇地下言語辞書(改訂版)

 ドワーフ、コボルド、グレムリンが使用する言語について、地上語との翻訳のために纏められた辞書データ。地下言語翻訳機にインストールすることで機能する。

 オリジナル版から多少の改訂が行われている。

“これで多少は使いやすくなっただろ”――調査開拓員レッジ


第1038話「闇の中の賢狼」

◇賢狼ウロ

 〈窟獣の廃都〉辺境の洞窟に住む老齢のコボルド。その年齢は推定不能だが、少なくとも100歳を軽く超えている。コボルド族でありながら視覚を有しており、金に輝く瞳に睨まれればどんな猛獣も怯え恐れてしまう。

 長い歴史の中で多くの知識を蓄えており、対価を差し出せば求める答えを返す。だがその言葉はひどく難解で、全てを理解するには多大なる労力を要するだろう。


第1039話「頂上決戦へ」

◇自動応答機能

 FPO公式掲示板では、プラグインをインストールすることで自動応答機能を導入することが可能です。特定のコマンドに反応してコメントを返す簡単なものから、アンケート機能やタイマー機能、辞書機能などを有するものまで様々なものが存在します。

 プラグインはゲーム内の〈制御〉スキルを用いることで作成が可能です。


第1040話「出馬表明」

◇竜の六牙

 勇ましき竜の無聊を慰める、六人の強者たち。その剣戟にて御竜の気を鎮め、また海の豊穣を祈る。


第1041話「誰が勝つか」

◇ドラゴンダービー

 〈老骨の遺跡島〉のボス、“蒼枯のソロボル”討伐に向けて開設された新たな賭博。竜の牙となる6名の選出から、竜の贄となる1名、さらにはソロボルの討伐法まで、あらゆる事象に関して賭けが設定されている。


第1042話「這い寄る実況」

◇〈ネクストワイルドホース〉

 いつも貴方の側に這い寄り実況、でお馴染みの実況中継専門情報系バンド。

 動画配信チャンネル、“ヤジウマch”を前身とするバンドで、調査開拓団に関わる様々な出来事を日々取材している。メインチャンネル“ネクストワイルドホース”をはじめ、グルメ、スクープ、オカルト、攻略、バグ技など様々な分野に特化したサブチャンネルが24時間配信されています。

 調査開拓団に関する情報の全てがここにある! 騒がしい場所には馬がいる! ネクストワイルドホースはそこにいる!


第1043話「奮起する竜の牙」

◇ドラゴン稲荷

 竜の形を模した稲荷寿司。中にはドラゴンが溜め込む財宝に見立てた刻み沢庵が混ぜ込まれている。

 “竜闘祭”会場にて販売中。


第1044話「最高峰の戦い」

◇『チャージバッシュ』

 〈盾〉スキルレベル15のテクニック。盾を構え、勢いよく前方へ走ることで前方の敵に衝撃を与える。


第1045話「戦場の極星」

◇『猛牛のトーラス突進・チャージ

 双星流、第二座のテクニック。

 荒ぶる牡牛の力を宿し、対象を強い勢いで突き飛ばす。射程、効果時間は非常に短いが、衝突を受けた対象は一定時間無防備になる。


第1046話「ハミング」

◇『風踏み』

 〈歩行〉スキルレベル70、〈舞踏〉スキルレベル80のテクニック。風と一体化する特殊な運歩法により、一瞬だけ空中を踏む。

“風の調べに身を委ね、空の道筋に足を差す。鳥の囀りと共に踏みだし、遥かなる空へと駆け上がれ”


第1047話「底知れぬ鬼」

◇朱鬼丸

 ワキザシカテゴリの刀剣。刃渡り60cmほどの細い刀身で、扱いやすい。上質精錬赤白黒72.11.17合金を使用しており、重量と硬度を高いレベルで実現している。更に刀身は鬼蜘蛛の血に30日浸して鍛える手法が用いられており、その赤く輝く刃は敵の生気も奪い取ると言われる。

 攻撃時、ダメージの15%を自身のLPに還元する。“血酔”状態に応じて、攻撃力が最大20%上昇。また、LP還元効果が最大20%まで上昇。

“どこまでも渇きを知らぬ大鬼は、血を求めて荒れ狂う。”


第1048話「負け組の集い」

◇黒猪ビッグ肉まん

 〈黒猪の牙島〉のボスエネミー、“牙王アルボルディル=アルデュラ”の希少部位を贅沢に使用した豪華な肉まん。こだわりの生地に包まれふっくらと蒸し上げた餡は熱々でジューシー。

 食べると体の奥底から勇気が湧いてくる。


第1049話「知的な大槌使い」

◇『得物獲り』

 〈武装〉スキルレベル60、武器スキルレベル70の複合テクニック。

 取り落とした武器を瞬時に拾い、手元に戻す。

 “目眩く戦場に於いて一瞬の油断が命取り。武器を取り、勝利を獲れ”


第1050話「一刀と連弾と」

◇驀刀“カムロマル”

 細い刀身を持つ太刀。白青黒81.18.1上質精錬合金を用いて作られた、軽量かつ硬質な刀。見た目以上の軽さから扱いには癖があり、使いこなすには修練を要する。

“一度走り出せば止まらない。我が刃は草を蹴り散らす駿馬であるが故に”


第1051話「勢いのまま」

◇偵察ドローン

 敵上視察、索敵などを想定して開発された小型ドローン。迷彩塗装、光学迷彩などの隠密行動能力を備え、静音性と機動力を両立した反重力式推進を行う。


第1052話「秩序屹立」

◇『封絶の寒厳鉄城』

 氷属性攻性機術、土属性攻性機術、防御機術を複合させた大規模術式。1.5TB規模を誇り、調査開拓員単身で運用することは不可能。

 広域を収める混合機術構造壁であり、接触した敵性存在を凍結させる。また、破壊的衝撃を受けた場合、術者のLPと追加のナノマシンパウダーを消費して損傷箇所を修復し、更に修復前よりも強固にする。

“破れぬが故に敗れぬ。敗れぬが故に破れぬ。故にそれは、鉄壁となる”


第1053話「一方その頃」

◇マシラ用支給食料“特大おにぎり”

 〈マシラ保護隔離拠点〉にて空腹を訴える変異マシラたちのために用意された特大のおにぎり。一個の総重量は2kgを超える。成長促進栽培によって作られた米を使用し、中には植物性培養肉を用いた甘辛肉味噌が入っている。

 あまりにも大きいため、調査開拓員の一食分には多過ぎる。

“ちょっとおいしいけど、お肉がおいしくない!”――ミート


第1054話「捨て身の騎士」

◇ “正式採用型連結式重装特大多重複合装甲盾”

 〈大鷲の騎士団〉重装盾兵のために開発された特大盾。1000kgを越える超重量を誇り、屈強な調査開拓員でなければ持ち運ぶことも困難。位置固定用スパイクや、機術緩和障壁、また試作段階の術力拡散障壁などを備え、さまざまな攻撃に対する圧倒的な防御能力を実現した。

 また、この盾の真骨頂は、同じものを複数個横に並べた際に発揮される。左右にある接続機構を展開させることで、同型の盾を相互に連結させることができる。これにより、より広範囲にわたって、より強い衝撃に耐える鉄壁の布陣を展開する。

 これこそが集団としての強さを求めた騎士団の真髄を体現するものであろう。


第1055話「その音を刻んで」

◇『歪む世界の捩れた輪塔』

 アルカナの導きによって顕現する特異現象。『力』『運命の輪』『世界』『節制』『塔』の5種のカードを定められた位置に並べることで発現する。

 対象の周囲、世界そのものを大きく歪め、力の方向を変える。逃げる者は自ら姿を現し、攻める者の矢は彼方へと飛ぶ。


第1056話「戦場の支配者」

◇LP出力増幅装置“龍玉”

 八尺瓊勾玉増設部品。六つのサブリアクターと一つのメインリアクターを備える大型LP生産装置。装着者はLPの生産、貯蓄容量が大幅に上昇する。

 各都市のバックアップセンターにて保管されている調査開拓用機械人形の部品が無許可のまま使用されている他、模倣喪失特異技術ロストパラテック・レプリカ、呪術的構造理論、占術的次元格納技術、ドワーフ族に伝わる古代技術、および第零期先行調査開拓員の神核実体からトレースされた技術が使用されている。成立していることそのものが奇跡じみた装置。そのため、使用者に対して強烈な負荷を掛け続ける。

“命を薪に、命を燃やす。盛大なる刹那の輝きは、龍の瞳に刻まれる”


第1057話「本番の開始」

◇複合領域型テント“白雲”

 超大型機械獣領域内戦闘拡張アタッチメント結合テント“輝月-Mk.Ⅱ”、多機能支援高速機動ドローン、特大機槍、および六本の支柱によって構成される複合式テント。フィールド一つを範疇に収める大規模なテントであり、内部領域の支配に重点を置いている。そのため、テントの周囲には排気排熱機構によって白い濃霧が吹き出し、その名の通り白い雲の中のような光景となる。


第1058話「囮と再戦」

◇『不斬の大盾』

 〈盾〉スキルレベル65のテクニック。斬撃属性に対して非常に高い耐性を持つ構え。反面、打撃属性や刺突属性には弱い。


第1059話「戦う者たち」

◇『トリアージ:ブラックラベル』

 〈鑑定〉スキルレベル60のテクニック。対象となる調査開拓員の機体損傷度合を測定し、トリアージの判断を行う。ブラックラベルと判断した場合、対象に対して機能停止処理を実行できるようになる。

“戦場においては一瞬の判断が求められる。それは、選べぬものを選ぶということである”


第1060話「百刀の鬼武者」

◇忍刀“クロハリ”

 忍刀カテゴリ。必要〈剣術〉レベル70、〈忍術〉レベル45。

 漆黒の細い刀身を持つ大型の忍刀。鋭い先端は影をも捉え、切れぬものを切る。

『影絶ち』

 忍刀“クロハリ”専用テクニック。対象の影を貫くことで、対象自身に移動不可状態を与える。効果時間は使用者の〈剣術〉〈忍術〉スキルのレベルに応じる。


第1061話「戦場に響く歌声」

◇『静寂の楽曲サイレント

 〈歌唱〉スキルレベル60のテクニック。楽音を禁じる異色の楽曲。

 自身を含む一定範囲内の全ての対象が無音になる。“発声”および詠唱ができなくなる。4分33秒が経過するか、使用者が一定のダメージを受けることで解除される。

“静寂の中にある音楽が、そこに奏でられる。”


第1062話「覚醒する斑狐」

◇偽魂覚醒

 汚染術式によるウィルスプログラムの影響で生み出されたダミーモジュールと平和的融合を果たした調査開拓員に見られる現象。調査開拓員が何らかの要因で意識を喪失した際に、ダミーモジュールが顕在化する。ダミーモジュールはレイラインとの接続を要するため、出現位置によってその存在明確性は大きく揺らぐ。

 偽魂覚醒時、意識喪失中の調査開拓員は魂への侵蝕を受ける。一定の侵蝕を受けることで“消魂”状態となる。


第1063話「地雷原の兎」

◇“群蜘蛛”

 “竜闘祭”第二フェーズ、対レティ戦に向けてレッジが考案し、〈大鷲の騎士団〉の資金提供を受けた上でネヴァと〈ダマスカス組合〉の協力を得て開発された小型多脚式高速機動爆発物搭載自爆特攻ドローン。

 対象捕捉センサーと爆発物、高機動機械脚を備えたシンプルな構成ではあるが、それぞれに非常に緻密で精巧な機械部品と技術を投入し、小型化と高速化を実現している。一度起動すれば自動で目標を捕捉して突撃、跳躍、纏着、自爆までを行う。その爆発力は粉末花弁火薬3g相当。

“一機で50万Bitもするんだから、無駄遣いしないように!”――設計責任者ネヴァ


第1064話「兄妹決闘」

◇『白刃取り』

〈剣術〉スキルレベル5、〈戦闘技能〉スキルレベル10の複合テクニック。繰り出された斬撃を手のひらで挟んで受け止める。言うは易し行うは難しの達人の技。

極短時間、両手のひらにのみ高い斬撃耐性を付与する。熟練度の上昇、および関連スキルレベルによって効果時間が延長される。

“向けられた白刃は何よりも恐怖である。それに打ち勝つ信念こそ、必勝の故である。”


第1065話「輝くいのち」

◇非殺傷性スタン弾

 原生生物捕獲用に使用される弾丸。内部に蓄電池と放電機構を備えており、着弾した対象に高圧電流を流し込むことで神経を麻痺させる。調査開拓員に対しても有効で、その場合は人工筋繊維が著しく損傷してしまう。


第1066話「奴を止めろ!」

◇拘束令状

 管理者によって発令される、重大な調査開拓団規則違反を犯した調査開拓員の拘束を命じる令状。この令状によって指名された調査開拓員には、管理者の指示に従い投降する義務が生じる。

 無駄な抵抗は無用な苦痛を伴うだけである。


第1067話「竜との戦い奉る」

◇針蜘蛛ver.EX

 竜闘祭の過程で二つの“竜の化身”を受けた八尺瓊勾玉、六つの八尺瓊勾玉を増設し、その供給LP量に合わせて拡張した特大機装。全長は50mを超え、巨大な蜘蛛型の下半身と、人型の上半身を有する。背部に頑丈なサブアームを四対搭載し、8個の天叢雲剣を扱う。

 あらゆる点で規格外な存在。テント“白雲”による支援がなければ自重に耐えきれず崩壊してしまうほどアンバランスな機体だが、“竜の化身”によって単純な八尺瓊勾玉9個分の合算出力以上の力を発揮する。一方でその操作は絶望的に難しく、同時に9人の調査開拓員を動かすようなものとなる。

 またその設計過程から重大な調査開拓団規則違反が指摘されているため、使用どころか所有している段階で拘束の対象となる。


第1068話「海竜と神の仔」

◇蒼枯のソロボル

 またの名をエウルブ=ロボロス。第零期先行調査開拓団に所属し、エウルブ=ピュポイの下、第二開拓領界深海部にて活動する。大洋を攪拌し、その有機物循環を促すことで、生命の活性化を促進させる。また、体表にある噴出孔から電気的刺激を広範囲に散布し、物質の結合を促す。

 主任務の傍ら、エウルブ=ピュポイに捧げる祝祭の執行人も務める。彼自身が舞台となり、彼が見守る下で、過激な闘いが奉納される。それは今も眠る彼女の復活を祈るため。


第1069話「水底の歌声」

◇エウルブ=ロボロス

 第零期先行調査開拓団、第弐開拓領界、第一開拓領域管理者。広範囲にわたる海洋フィールドの生態系形成管理責任者を務める巨竜。その光帯が暗き深淵を照らし、渦が循環を促す。

 海中の自然的基幹機能を支える大役を担うため、通常よりもはるかに強力な神核実体および有機外装を有する。その能力は強大で、場合によっては海棲生物を“リセット”することも可能。

“深淵を巡る竜。その渚に数多の命を揺籃し、彼らの輝きを見届ける”


第1070話「拍手喝采」

◇調査開拓員レッジ拘束作戦報告書

執筆者:管理者ミズハノメ

 管理者ウェイドからの指令を受け、調査開拓員レッジの拘束に向けて作戦を立案、即時発動した。拘束の際に強い抵抗が予想されることから、戦術級警備NPC連隊を組織し、対調査開拓員レッジ用特殊防御装甲を各員に装備した。

 しかし、〈黒猪の牙島〉を進行中、“蒼枯のソロボル”による大咆哮によって隊列が崩壊。体勢を立て直し、〈老骨の遺跡島〉に侵入したが、そこで調査開拓員による強い抵抗を受ける。それを排除しフィールド内に侵入した時点で、調査開拓員レッジは行方不明であった。

 フィールド内には負傷者が多数存在していたため、その保護が最優先であると判断。レッジ拘束作戦を一時停止し、救助活動を始動した。

 救助活動中、海中より〈絢爛たる闘争のファイティング祝祭の乙女スピリット〉が出現。調査開拓員レッジは管理者ウェイドに帯同していたため、作戦の必要性が喪失したと判断し、中止を宣言した。

 なお、当作戦実施中に被った被害に関しては後日改めて算出した上、ウェイドに請求するものとする。

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