第3話 初戦闘
服は・・・部屋着代わりのジャージだな。
ヘルメットをしているからか、周りは見える。
この剣は確かハードモード
しかし、何かを背負っているな。
自分の体を見ると胸にボタン?がある。
何だったかな?
いきなり落下から始まり、そのうちパラシュートが開く映画があったような?
プレデタ○ズだったか?アレのパクリじゃないか!
で、ボタンを連打するも、【ビー】とブザーが鳴るだけだ。
同じやん!俺のあの世界に飛ばされたんか?確かパラシュートが開かずに死んだ奴もいたよな?
「まじかよぉぉぉぉ!クソがあああ!!サービス開始最初の死亡者なんて不名誉な称号はいらんぞぉおおお!」
地面が近付いて来たが、あかん・・・諦め掛けたその時にボタンが光り、俺は衝撃を受ける。
落下速度が落ちており、上を見るとパラシュートが開いていた。
衝撃はパラシュートが開き、落下速度が落ちた事によるようだ。
ホッとするのもつかの間、パラシュートの操作なんて分かるはずもなく、為すすべもなく落下していて地面がグングンと近付いて来る。
取り敢えず映画か何かで見た着地の姿勢を試みる事にした。
しかし、俺は木に引っ掛かったようだ。
すると胸にあるパラシュートのボタンがぽすっ!との音と共に体とパラシュートを止めているバンドが外れ、俺は地面に落ちる・・・のではなく立った。
どうやら地面まで50cmも無かったようだ。
周りは騒がしい。
キンキン!カンカン!金属同士が当たる音、怒声や悲鳴が聞こえる。
どうやら盗賊?が何かを襲っているようだ。
これがハードモードでのいきなり戦闘ってやつか!
「死に晒せ!」
前方から1人が俺に斬り掛かってきた。
「元剣道部を舐めるなよ!」
そう唸るとそいつの湾曲した剣をさっと躱すと躱しざまにそいつに対し剣を振り抜いた。
見た目に反し軽々と扱えるぞ!
剣はお腹辺りでそいつを分断し、血がかなり出ている。
内蔵をぶちまけており、下半身は立ったまま血を吹き出していた。
「うげー!リアル過ぎるだろ!トラウマになるぞ!」
「てめぇやりやがったな!」
別の奴がショートソードを持って突進してきた。
剣で受け止めると俺は蹴りを入れ、ふらつかせるとニヤリとしながら袈裟斬りにした。
やはり血がドピューッ、ドピューッと吹き出していてグロ過ぎる。
まるでスプラッター映画のワンシーンだ。
これはかなりクレームが入り、早々に修正されるな。
グロいシーンがあるなんて警告はなかったぞ!
どうやら馬車の一隊を襲ったようで、双方に死人がいるようだ。
取り敢えず鑑定をし、賊を特定した。
ふう!やりますか!
ヘルメットのフェイスが邪魔なので開けて空気を入れる。
防具の代わりになるかもだから装着したまんまだ。
鑑定すると名前とレベルが分かる。
襲われている側の名前は黒だが、襲っている側は赤文字だ。
取り敢えず赤文字は敵と認識した。
俺はフラガラッハを両手で持つと駆け出し、正に止めをさそうとしていた賊の背後から近付き首をスパーンと刎ねた。
「助かったよ!」
俺はサムズアップすると血を吹き出している死体をよそに、次の奴をターゲットにした。
そいつは俺に気が付いて振り向いたが、そいつが最後に見たのは恍惚になり剣を振る俺の姿だった。
俺は初戦闘に興奮していた。
なんと臭いまでリアルだし、かなり返り血を浴びた。
細かいな。
前程鑑定した奴の中で1番レベルの高い奴を次のターゲットにした。
レベルは27だ。
こちらに気が付いて迎撃の構えを取る。
剣のスキルを使うか?
「ダッシュ!」
すると周りが遅く感じる程に素早く駆け出し、あり得ないスピードでそいつに肉薄し・・・ゴチンコ。
俺はヘルメットで衝撃を感じるもノーダメージだった。
だが、そいつは顔面にもろくらい、鼻血を出して折れた歯が血と共に口から溢れている。
そしてフラガラッハを倒れた奴の胸に突き刺した。
心臓の辺りだ。
ダメージ判定がどうなっているのかや、部位によって即死判定なのかは分からないが、こいつは間違いなくやがて死ぬ。
ふう!
「あいつやべえぇぞ!頭領が殺られた!に、逃げろ!」
残っている5人が一斉に逃げ出す。
「逃がすかよ!死ね!」
俺はスラッシュを使う。
ゲームとかなら斬撃を飛ばすのが一般的だろうと思い、スラッシュと発して剣を振ると、見えない斬撃が飛んで行ったのがわかる。
そして斬撃が当たった3人の胴体を分断した。
更に駆け出してダッシュを使う。
やはり高速移動のスキルで、止め!と思うと解除できたので、1人を後ろから斬り裂いた。
そして最後の1人は叫びながら向かって来たので、回し蹴りをして転がした後、首に剣を突き立てた。
ハァハァハァハァ。
俺は息を切らしながら周りを見た。
賊はもういないようだ。
最後の奴は逃げているのを倒したから、馬車から少し距離が有る。
ヘルメットを脱いで確認すると、ゲームをする時にかぶったヘルメットに間違いない。
また、傍らに転がっている賊の死体を見ると、額からスマホ位のカードが出ている。
大体5インチ位だろうか。
なんだろう?と思いつつ、そのカード?を手に取るのであった。
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