「横断歩道」におそわれた!
わたしは今日もスキップしていた。
やはり気分がいい。横は草が生い茂る一本道である。誰一人としていない、わたしだけの世界。
突如、目の前に横断歩道が現れた。こんなところに横断歩道つくったって人来やしないだろうと思うのだが。
そんなことをおもっていると、横断歩道の横縞がくねらせながら空中に浮かび上がってきた。
「…へ?」
そうおもうのも束の間、一瞬にしてわたしは横断歩道の横縞によって身体が縛られてしまった。
「あがっ…!」
横断歩道はわたしの身体を持ち上げ、らせん状に縛り付けてくる。
横断歩道の横縞の一部が口の中に入ってくる
「うぐっ…くる…しい」
「にいちゃん、だいじょうぶか!?」
軽トラックに乗っていたおっちゃんが駆けつけてくれた。
「にいちゃん、もう心配せんでええ、今助けちゃるから!」
そういうと軽トラックに乗せていた斧でわたしを取り巻く横断歩道は切り刻みにされた。
わたしは地上に足をつけることができた。
「ふう、よかった」
近くから自販機が生えてきた。
「おお、クエストクリアーじゃ」
そういうとおっちゃんは自販機を開けて、わたしにコーヒー豆をプレゼントしてくれた。
「すまんが、お湯は家で入れておくれ。そいじゃあ!」
おっちゃんは軽トラックに乗ってわたしに手を振り、どこかへと走り去っていった。
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