第492話 面倒な電話

iPhoneの方もワンギリはたまにあるが、固定電話は本当に多い。


夫が結婚してから固定電話の番号はこちらでは変えていないが、最初からあの電話帳には掲載していないから、自分たちの母校の名簿や子どもたち関係の人から漏れているのが濃厚。


夫をターゲットにするのは、友人や同級生を詐称する営業マンの会社ばかり。

家をターゲットにするのは、インターネット関連や太陽光発電。

お婆さんが家にいるのかどうかを探ってくるのは、例の着物買取や不用品買取の押し買いシステム。


子どもが学校に通っている間は、高額教材を一括で売りつける悪徳会社が多かった。


宗教は訪問してくる。電話はなし。


我が子も夫も用事があれば、まず私のiPhoneへ連絡をしてくるので、まず固定電話は使わない。

子どもの学校やアパート管理の不動産会社はかけてくるから、市外局番を電話を取る前にチェックする。


今、処理水の関係で某国からの嫌がらせ電話が増えているということで、その国からの電話を遮断できる処置をしてくれるそうだが、こういう迷惑電話も一定数の苦情があったら遮断してほしい。


トイレに入っていたり、ゲームが佳境を迎えている時に、自分たちに大切な電話だったらともかく、こんな詐欺集団からの電話は受けたくない。


受ける前に、iPadやPCで電話番号検索をして、「あ、これ押し買いだ!」「あのマンション販売会社か、またか」と確認するのがいい。


とはいっても、夫が在宅だと電話に出るのを遅らせると気になるようで面倒。


「出ないの?」「今、調べてるから」「何を?」


苦情が多い電話番号には、アラートとか出るようにしてほしいものだ。

警戒できるから。


マンションも電話で買わないし、賃貸だから屋根にパネルは載せないし、電気の契約も変えられないし、狭いから不用品はバンバン捨てているから不用品販売なんか利用しないんだ、私は。


エステだか高級美容商品だったか忘れたが、

「奥様、お肌の悩みなどありますでしょうか?」と電話で訊ねられたこともある。


「ぴかぴかすべすべで何もないから、興味ないです」と切った。


大体ねえ、電話のそういうのみんな失礼なんだよ。

こっちの時間を勝手に削り取りにきてさ。

トイレから急いで出てきて、こういうのだった時の脱力感といったら!


切った後に「こういう人たちが漏らしますように」と祈ってしまう。


あの第一声の「奥様でしょうか?」も腹が立つんだ。

そこまで言わないといけないのか?と。


昨日、押し買いの電話があったが、ちょうど咳が出る寸前の状態になって


「何?!」とだけ言った。

その瞬間に検索結果が出て、押し買いの会社からだとわかったから切った。


丁寧に話始める人相手では、「我が家では必要ないものなので切りますね。失礼します。」と切るけれど、なってない相手の場合は深呼吸しながら切る。

何か言うのも勿体ない。時間も私の労力も。


昔はそれで腹を立てて何度もワンギリ電話してくる人間もいたが、最近は効率最優先だからか切ればお終いである。


お互いの効率を優先して、不必要な電話は最短で終わりにするのがよさげ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る