第485話 田舎のおばあちゃんち

ジブリのアニメ、となりのトトロとまではいかないが、我が家(賃貸)はかなり古い物件である。

お風呂は追い炊きできないし、洗面台は水しか出ない。


コンロは自分で買ったテーブルコンロを設置して使う。

ここに入る前にちょっとだけ入居していた街の賃貸マンションではビルトインの3口のコンロだったから、2口のコンロに慣れるまで少し時間がかかった。

新しい人が入るとコンロも交換となるマンションだったので、あれをそのままくれないかなあと思ったくらい。

まあ、同じプロパンでも据え置きタイプじゃないとダメなので、無理だったのだが。


家の前は田、裏は山。

近くに神社やお寺もあって、こどもは駆け回る。


猫バスが走っていてもおかしくないロケーション。


あらゆる虫が出てきて、よく何かしらに刺される。


やぶ蚊などを近づかせなくするスプレーもよく使ってはみるが、私はすぐ刺されてしまう。

そして薬が効かない。

毒になるもののパワーも街よりあるのだろう。


子どもが小さい頃は、玄関先に虫取り網とカゴを置いておいた。

時々道にクワガタやカブトムシが落ちている。

大きな蝶々やトンボも普通に飛んでいて、子どもでも捕まえられる。


「こんなもの捕まえたよー」と報告したら、翌日にはまた自然に戻してやる。


毎日が田舎のおばあちゃんち状態であった。

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