第86話 バッグが欲しい

…といっても、ブランドバッグが欲しいとかそういう訳ではなくて

バイクに乗る時にお財布やマスクを入れて、おやつを買って入れて帰れるような

ヒップバッグかレッグバッグが欲しいというお話。


こればかりは現物を見て確かめたい。

しかし、そういう商品を扱っているお店は、県庁所在地付近にしかない。

田舎から比較的気楽に行ける範囲では、お馴染みのワークマンしかない。


今使っているのは、20年近く前に釣り用に買ってもらったヒップバッグなのだが、

底の布地が薄くなってきていて、かなり危うい状態なのである。

釣りで使うハサミなどを刺して収納できる優れものではあるのだが、

そろそろきちんとバイク用品店で選んだ方がスマートではないかと。


検索していいなと思った物は、かなり値段もする。

手頃な物はそれなり。


県庁所在地まで行く用事も今のところはないし、そのためにわざわざ出かけるのも

例のはやり病のこともあって気が引ける。


どうしようと考えながら、今は子どもが高校時代にほとんど使っていない

学校指定の通学カバン(リュック)をたまに背負っている。

私がバイクで普段走る範囲では、その高校の子はあまりいないから

「あのおばさん、子どものカバンを背負っているよ!」なんて気が付かれない。

ぱっと見ただけでは、ただの黒いリュックだから。


子どもが実家に帰ったら母親が子どもの中高時代のジャージを着ていて

驚いたなんてネタがあるが、キレイだし誰も自分を凝視はしないし、

勿体ないから使ってしまおうという気持ちがよくわかる。


さすがにジャージは捨てたので着ない。

状態のいいカバンや洋服は私が使っている。


ヒップバッグは私しか持っていないから、さすがに買おうと思う。

お下がりのあてがない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る