第72話 ストレスは敵
何処に住んでいてもストレスというものは体に悪い。
田舎に住んでいて、子どもも地元の学校に通わなくなってからは
かなり気楽になっていたが、子ども起因のストレスから解放されると
思われたあたりで、急にメニエールに罹ってしまった。
医師に「ストレスでしょう」と原因を言われたのだが
「逆でストレスが解消されるというタイミングでした」と答えたら
「そういうタイミングで発症もあるんですよ。ホッとしたときにね。」と。
二日酔いなのか、乗り物酔いなのかと思って様子を見ていたら
平衡感覚がなくなって、真っすぐに立てず、真っすぐに歩けなくなった。
吐き気もあった。ずっとめまいがしていた。
トイレに行くのがやっとという状態で、明るいのも賑やかなのも
吐き気を催すので、暗くした部屋で耳栓をしてじっと休んでいた。
近所に遊びにきたらしい小学生の子どもたちが、角々で奇声を上げる遊びを
やっていたようで、うちの前でも「キャー」と高い声を出していて
それがスイッチになって、目をつぶっていてもめまいがするようになっていた。
10日ほど集中的に体を休めて、ようやくなんとか車を運転できるようになってから
自分で病院に行ってきた。そこでメニエールと診断された。
治ってからも、小学生の奇声で耳鳴りがするようになっていたので
予防的に下校時刻あたりの時間帯は音楽を聴いたりして気にならないように努めている。
今までは特に気にしてこなかったけれど、出先で赤ちゃんや小さいお子さんの
近くには行かないようにしている。
可愛い様子を見るのは好きなのに、急に大きな奇声を上げられたり、
ずっと泣かれたりすると、めまいはしなくても少し動揺してしまうので、
少し離れた席などに座る。
小さい子を嫌う心の狭い人みたいな行動に見えないといいな。
高い激しい声がめまいや耳鳴りを誘発するんだ、ごめんね。
と、心の中で言い訳をしている。
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