第2話 新婚は辛いよ

あれやこれやと準備や手続きを終えて結婚をして、念願の二人暮らしを

スタートさせたのだった。


田舎生活デビューは、静かにスタートしたのだったが・・・



あそこに住んでる若い男の子(夫)が結婚したらしいよと、地区で話が

回ったのか、こりゃ嫁さんの顔を見なくちゃと思ったオジサンが多かったらしく

ホントに小さいことで「〇〇地区の△△だけど~」と名乗りながら

やってくる人が次から次へと出てきて、20代女子は怖かった。


実家や大学近くで暮らしてきて、知らないオジサンがいきなりやってくることは

全くなかったからね。

そもそも知らない男性がやってきても、玄関のドアを開けませんよ。


こっちは怖いし、本当に誰なのか、その用件はうちに必要なものなのか

わからないから、玄関でドアを開けるべきかどうなのか心臓バクバクさせながら応対。


オバサンたちはオバサンたちで、ゴミを捨てにいくタイミングやなんやで

さっと集まってきて質問攻めにしてくる。

どこで育ってここへやってきたのか?車の免許は持っているのか?とか。


当時は免許もなかったから、免許を持っていないことがわかると

一部のオバサンたちは興味を失ったらしく、すっと消えていったな。

日中好きに使える車を持っていて免許があるのなら、足替わりにしてやろうと

そういう人もいるから注意しなさいとは、後で聞いた。


こちらは誰だか分からない人たちから自分の情報だけがどんどん抜かれていく状況に

日々疲れていった。


それくらい新しい人間が入ってこない田舎なのだ。


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