第7話 3階層ついに

 起きました。今日の朝食は、サバの塩焼き定食豚汁付きです。美味し。


 さて、3階層様子を見ていこう。


「せっちゃん、盾と棍棒は同時に装備できたりする?」


 せっちゃんは、ゆっくり横に首を振った。


「まぁそうだよね。とりあえず棍棒で行ってみようか」


 サムズアップ頂きました。


 3階層に入ると、今まで通りの洞窟の通路が続いていた。


 せっちゃんは、若干屈みながらの進行となっている。


 しばらく進むと、カンッカンッと音が聞こえてきた。


 曲がり角が現れたので、せっちゃんに止まってもらい、先を確認することにした。


 曲がり角の先を確認すると、通路の壁に向かいツルハシを叩きつける小柄ながらも体格の良い髭もじゃ達がいた。


 ドワーフだ。


 叫び出しそうになる気持ちを抑え、敵の人数を確認する。


 数は3、見たところ男しかいないようだ。


 男には興味ないので、殲滅ですね。


 せっちゃんのところまで戻って、突入しようと思ったが、この状況での棍棒の使用は不可能だと気付いた。


 一度退却し、盾を装備してもらう。


 再度、進行し、曲がり角まで戻ってきた。


 とりあえず、先制攻撃の不意打ち弓矢で開幕しよう。


 せっちゃんに向かって頷くと、両手で大きな盾を構えてくれた。

 

 準備は整ったので、矢を番え頭を狙い矢を放つ。


 トスッとドワーフの頭に突き刺さる。


 そのドワーフは光となって消えた。


「急所なら一撃なんだな。おっと向かって来やがった」


 俺も、せっちゃんの場所まで後退する。

 ドワーフの足もそれほど早くなかったので、後退しながらも数発の矢を放つことが出来た。


 矢を肩と横腹に受けながらも、ドワーフは走ってきた。


 せっちゃんの後ろに回り、矢を構える。


 ドワーフ達は、ツルハシを振り上げ、叩きつけてきたが、せっちゃんが盾を使いガードする。


 ガンガンと音が響く。


 垣間見えたドワーフの顔は、まさに鬼の形相をしていて、目は真っ赤に光っていた。


「せっちゃん! 吹き飛ばせ!」


 せっちゃんは、力任せに、盾を振り、ドワーフ達を吹き飛ばした。


 吹き飛ばされ尻餅をついた状態になったので、矢を放つ。


 矢が刺さっていた1体を撃破することに成功した。


 最後の1体が立ち上がり、せっちゃんに向かってきた。


 俺は、弓から剣に換え、せっちゃんの盾にツルハシを打ち付けるドワーフの横に回り込む。


 ツルハシを振り下ろしたタイミングで、首を突き刺した。


 そして、最後の1体も光となって消えていった。


「ふぅ、この感じなら行けそうだ。せっちゃんナイスタンク!」


 サムズアップ頂きました。


 ドワーフのドロップは、魔石3個、赤黒い鉱石1個だった。


 この鉱石は、たぶん鉄の鉱石かな。

 今は使い道ないけど……ロリドワーフゲットして使ってもらおう。


 フンッと鼻息荒く先を目指す。


 その後も、10体のドワーフを突破したが、ロリはいなかった。


 早々出ないよね。


 そのまま、ボスの扉まで来てしまった。


 残念だ。しかしせっかくここまで来たのだから、ボスを攻略しよう。


 せっちゃんに声を掛け、扉を開く。


 中は、相も変わらずドーム状の空間。


 中央には、一つ眼の巨人が棍棒を手に持ち立っていた。


 サイクロプスってところかな。


 そして、サイクロプスとせっちゃんが衝突する。


 サイクロプスは、棍棒を振り上げ叩きつける。


 対するせっちゃんは両手で盾を構えガードする。


 ドカンッと音が鳴り、ズザーッと、せっちゃんが1メートル程後退した。


 ニヤリとサイクロプスが口角を上げ、追撃をするため、棍棒を振り上げた。


 俺はそこを狙い、眼を撃ち抜く。


「ギャアァアァアアアアアッ」


 絶叫を上げながら、棍棒を振り回し始めた。


「せっちゃん後退!」


 盾を構えたまま、少しずつ後退するせっちゃん。


 俺は、矢を放つが、サイクロプスの肌は堅いようで、カッと音を立てながら矢が弾かれる。


「こりゃ参った。矢が刺さらん。せっちゃん! 俺が走り回りながら気を引くから、タイミングを見てアイツを倒してくれ! 眼に剣を刺す!」


 それだけ言って、俺はサイクロプスの周りを走り回りながら、矢を放つ。


 しかし、どこに撃っても弾かれてしまう。

 

 気は引けているようだが、振り回される棍棒による攻撃に隙が出来ない。


 急所……そうか! 急所か!


 せっちゃんの対角線状に来たタイミングで、俺は股間に矢を放った。


 腰には、薄汚れたを布を巻いている様だったが、その布を突き破り、矢が刺さった。


「グウゥウオオオオオォォォ」


 棍棒を落とし股間を押さえるサイクロプス。


 後ろから抱きつくようにタックルするせっちゃん。


 ドーンッと音を立てて、サイクロプスを押し倒した。


「ナイス! せっちゃん! ウォォォォォォ!!」


 雄叫びを上げながら、瞼の隙間に剣を突き刺した。


「ギャアアアアアアア!!!」


「クソッ! まだ死なねぇかっ!」


 眼を押さえ転げ回るサイクロプス。


 せっちゃんが立ち上がり、サイクロプスの落とした棍棒を手に持ち、大きく振り上げ、転げ回るサイクロプスの頭部に叩きつけた。


グシャッと音が鳴り、サイクロプスは光となって消え、せっちゃんの持つ棍棒も消えていった。

 あと初心者の剣も一緒に消えた。


「ヨーーーーーシ!! ナイスせっちゃん!!」


 グッとサムズアップしたせっちゃんは、外していた盾を拾いに行った。


 その間に、ドロップを回収する。


 ドロップは、魔石と腰に巻いていたであろう大きな布だった。

 布は新品のように真っ白だったのが救いだ。


 何に使えるんだろ。シーツかな。


 せっちゃんが戻って来たので、次の階層に向かう。


 次の階層は、太陽のような光が降り注ぐ草原だった。


「おぉ!! 久しぶりの日光だ! 暖かけぇ……」


 俺は、両手を広げ光を浴びた。


「おっと、布落としてたわ。よし、一旦戻ろうか」


 せっちゃんに声を掛け、布を拾い、部屋に戻った。


 さて、ポイントの確認をしよう。


 増えているのは、595ポイント。


 魔石を売却すると、ドワーフが15、サイクロプス400とわかった。


 合計で、1190ポイントとなった。


 夕食は、牛丼卵味噌汁付きでした。美味し!

 

 無くなった初心者の剣は、木箱に新しいのが入っていた。



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現在の装備一覧


初心者の剣

初心者の木の盾

初心者の弓

地下足袋


初心者物干しセット


テイムスキル

体術スキル


醤油 


大きな棍棒

大きなカイトシールド

——————————————

従魔


石像(せっちゃん)

装備:大きな棍棒 or 大きなカイトシールド

——————————————-


ドワーフ 13体 Dポイント +195

サイクロプス Dポイント +400

魔石合計 Dポイント +595

1日の食事 朝夕変更 Dポイント 20


残 Dポイント 4,890



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