疲れ切った私が見た世界

星之瞳

第1話仕事帰り

私は会社でお客様の問い合わせに対する電話対応をしている。近頃クレームといえなような、業務に関係ない電話が来たり、暴言を吐かれたりで、仕事が進まず連日残業が続き、残務整理をやっていると終電近くになる日も多くなった。肉体的にも精神的にも疲労が強くなっていた。

ある日、最寄り駅で降り改札を出たのはいいが、動けなくなり駅前のベンチに座り込んでしまった。

駅前は、家族を迎えに来た人、待ち合わせをしていたカップル、学生たちの笑い声などで、遅い時間なのに賑わっている。「ボッチの私には関係ないな、家に帰っても一人だし夕飯どうしよう。どこかで食べて帰ろうかな」と考えながら、ぼんやり眺めていたのだが、そのうちにその喧騒が遠くなっていって・・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る