李陵
中島敦/カクヨム近代文学館
一
騎兵を主力とする匈奴に向かって、一隊の騎馬兵をも連れずに歩兵ばかり(馬に
毎年秋風が立ちはじめると
その年──天漢二年夏五月、──
十日の間、
彼らに先だって夏のうちに天山へと出撃した
山峡の疎林の
翌朝李陵が目を
朝日の影が谷合にさしこんでくると同時に、(
南行三日めの
かつ戦い、かつ退きつつ南行することさらに数日、ある山谷の中で漢軍は一日の休養をとった。負傷者もすでにかなりの数に上っている。
翌朝、久しぶりで肉薄来襲した敵を迎えて漢の全軍は思いきり快戦した。敵の遺棄
この日捕えた
翌日からの
その晩、漢の
翌日、
その夜、李陵は
早い月はすでに落ちた。
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