第4話 ジャガイモと種芋は、どう違うのか

 ジャガイモと種芋は、どう違うのか


 お店で食用として売られているジャガイモと、種芋用として売られているジャガイモとは、箱や袋から取り出してしまえば見た目では、ほぼ区別が付きません。


 しかし、この二つは値段も用途も、はっきりと違います。


 ジャガイモは元々ウィルス病や細菌、害虫などにかかりやすく、感染した芋を種芋にすると収穫量や品質が著しく低下します。


 これらは薬剤による防除が難しく、畑に蔓延してしまうと深刻な被害をもたらしかねません。


 この為、農林水産省では、植物防疫法に基づいて、主要生産道県の種芋生産者に対して、植物防疫官による厳密な検査を受けることを定めています。



 異世界で現代日本のジャガイモを普及させるには


 主人公が限られた回数しか異世界へ行けないのなら、初めのうちは領主や農民に種芋と食用のジャガイモを区別して与えるようにしましょう。


 でないと、収穫量や品質が落ちるばかりでなく、異世界の農地に現代日本の病害虫を持ち込んでしまう危険性があります。


 その後、ジャガイモの収穫を終えて農地が空いても現代日本へ種芋を取りに行けないのであれば、そのときは収穫したジャガイモの一部を種芋にするしか方法はありません。


 逆に両方の世界を頻繁に行き来できるのであれば、領主や農民に事情を説明して収穫したジャガイモを種芋にさせないようにするといいでしょう。

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