┣人物・たつき【幕間】

🔳人物評

■洋と烏京

「あのたつき……おまえはどう見る?」

「フン──そうだな。

 一言で言えば、異常に素人臭いな──場違いなまでに」

「戦い慣れしない巫女なら、合点はいくか」

「だが目はいい──散らした松脂が見えたのは、あの女だけだ」

「そういや、そうだった」

 松脂を塗った石を道に撒き、洋に踏ませた件だ。たつきと浪馬の会話を、二人とも聞き取っていたらしい。

「あれは山で鍛えた目だ──大蟲神社が山なら符号が合う」

「確かに、海の匂いはしなかったな」

「わかるもんですか、そういうことも」

 青沼が感嘆まじりに言った。

 海の輩と山の輩。異なる出自の二人が揃えば、分析も捗りそうだ。 


 それよりオレが気になるのは、あいつの態度だ」

「──確かに、生意気な態度だったが」

「そうじゃない。よく考えてみろ。

 あいつは、オレたちの試合を見たんだぜ。

 それでも、余裕たっぷりの態度は変わらなかった。

 毒に頼る程度の素人なら、尻に帆かけて逃げ出すところだ」

「──八百万やおろずもそうだったぞ」

「あれはわかりやすい馬鹿だろ」

「ずいぶんな言われようですねえ、浪馬くん」

               ──【幕間】魚々島同盟  ー手札交換ー 其の二


■蓮葉

「……ちっさくて……かわいい……!」     

               ──【幕間】魚々島同盟  ー手札交換ー 其の二

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