松羽 烏京

🔳┳人物・烏京


人物紹介。

初登場。口調。異名。性格。


🔳初登場

 紫宸殿の内塀、その一角に、不気味な影が立っている。黒装束の上からでもわかる細身痩躯。露出しているのは鋭い眼光を放つ目元だけだ。

「魚々島が──」

 若いが凄みのある声が、対岸から届いた。

              ──【開幕】《神風天覧試合》、始まりの儀 其の四


🔳口調

・一人称は「俺」。「──」を多用する。

・古風な言葉を頻繁に用いる。皮肉屋。挑発癖。


🔳異名

・《天狗つぶて》《投げを極めた男》。


「ご明察です。

 忍術より派生した暗殺流派、それが松羽流です。

 烏京殿は、そこで異才を見出された俊英。

 《天狗つぶて》《投げを極めた男》の二つ名を持ちます」

                 ──【前幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の二


🔳性格

■死合いへのこだわり

 その烏京の主張は、総当たり戦がヌルいという指摘だ。死合い、すなわち命を取り合う勝負ではなく、寸止めなどの不殺を前提とすることへの不満である。総当たりと死合いは相容れず、この推察はおそらくは正しい。

 とはいえ。自らを殺させるという選抜を行った忍野が、ただの寸止めを要求するとは洋には思えない。松羽 烏京は馬鹿ではないが、柔軟性にはやや欠けるか。そして死合いに並ならぬ執着を持っている。

              ──【開幕】《神風天覧試合》、始まりの儀 其の六


■策士

・洋に次ぐバトルIQを持つ。

・策士策に溺れる傾向もやや見受けられる。


「この情報は間違いない。裏も取れている」

 洋の声に含まれるごまかしの響きに、烏京は口当ての下でほくそ笑んだ。

 まずは否定から──想定通りだ。

「舌先の否定など、誰も認めん。

 もう一度言うぞ──《野試合》だ。真実は死合いにしかない」

 再び、畳みかける烏京。

 その目的は、ともがら二強の一角と謳われる魚々島の揺さぶりである。

                     ──【前幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京


■魚々島推し

「──の魚々島なら、受けられたはずだ」

 洋は肩を竦め、烏京に向き直った。

「おまえさん、さっきからやたら魚々島を持ち上げてくれるな。

 ファンクラブにでも入ってんのか?」

                 ──【一幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の五


■誇り高い

・緒戦ではその性格が仇になった反面、洋の信頼を得る。


「──勝算はあった。勝機も十分だった。

 敗北は、オレの油断と読みの甘さ故──ハンデは関係ない」

「ハンデ捨ててりゃ、勝てた勝負じゃねーカ」

「自身が認められない勝利など、無価値」

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の二


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