江戸から来たらんポー
saito sekai
黒猫がっ!!なんか意味あんの⁉️
ある夫婦が、温泉旅行に行った時の話だ。真夜中、露天風呂から帰り、部屋でビールを飲んでいた夫は、ドアの外に何やら気配を感じた。誰かが、部屋を間違えて、ドアを開けようとしている、そんな感じだったので、ドア越しに「お間違えですよ」と声をかけたら、「にゃ~…」と猫の鳴き声。恐る恐るドアを開けると、なんと浮気相手が飼っていた黒猫のポーだったのだ!ポーは口にくわえていた彼女の髪飾りを床において、さりげなく去っていく。
それを手にして部屋に戻った私に妻が「それ、どうしたの?」
妻の問いに答えられない…何で、東京にいるはずの彼女の猫がここまで来るのだ…そして今、妻に懺悔しなければならない、状況に追い込まれつつある私…まるで、捜査されているようだ…人生を操作されているようだ…全く日本語は…そんなことが頭の中で、目まぐるしく駆け巡る。
そんな態度に業を煮やした妻は、幻の右を出し、私は窓を突き破り山迄飛んでいってしまった。
空を舞いながら私は、「江戸から来たポー、エトガー・アラン・ポー、万歳~!」と叫ぶのだった。 完
江戸から来たらんポー saito sekai @saitosekai
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