吉岡冬色の日常
毎回、大抵一つは知らない商品に出会えるから。
とても一度に食べきれる量ではないが、決して嫌な顔などしない。
更に、また来た時に食べる分を
全て同じ色柄だが、2、3段目が衣類用。
一番上の段がお菓子入れだ。
カラーボックスの上にはメイクボックスが置いてあり、化粧水などのスキンケアグッズが入っている。
賞味期限は、
時折。
「これあと1ヶ月くらいで賞味期限が切れるからお兄ちゃん食べて。」
と、手渡ししたり、メッセージや通話で知らせる。
帝事務所には、所員用のおやつ置き場がある。
旅行や出張のお土産は、期限が短いものが多い。
そもそも、わざわざ他の人を思って購入するものだから、直接手渡しする決まり。
おやつ置き場の起源は、
「ここに置いてよし!でも入るだけね!あと、賞味期限2週間以上あるものだけ!」
と、
食事も一人前はしっかり食べるが細身なのは、活動量が多いからだろう。
余ったお菓子がどこにも収まらず、
そんな時、
クッキーやチョコ菓子に合うようなアイスクリームがあれば、砕いて一緒に。
ビスケットはある程度量があれば、タルト生地として使う。
と、言うようになんらかの調理やアレンジをして、食事や食後のデザートに仕上げる。
旅行の土産など、そのまま食べるようなものがある時にはは、お昼ご飯のデザートとして食べる。
だが、1日三食をデザート付きできちんと摂る。
実家ではおやつの時間があったが、中学の頃にはおやつを食べなくなった。
間食をすると食事の時間にお腹が空かない。
学生の頃には多少なり会話をする学友もいた。
学生時代に限らず、飴やミント菓子など分けようとする者はどこにでも少なからずいる。
健康に気を使う意図もあるが、どちらかと言えば滝行へ行くのに差し障りが出ないよう、基礎体力作りのために運動をしている。
朝にはラジオ体操。
夕食の後には腹筋、背筋、腕立て、スクワットを50回ずつ行う。
起床/6:30頃(アラームのセット時刻6:15)
目覚めから15分ほど瞑想したのちに起き上がる。
枕の上に敷いていたタオルを用いて寝巻きの上から乾布摩擦をし終わると、ベッドメイキング。
洗顔などを済ませる。
朝食/7:00〜7:45
パンは食パンばかりでなく、惣菜パンのことも。
食パンならばトースターで焼く。
惣菜パンなら電子レンジまたはオーブントースターを、種類によってどちらかを決めて温める。
パンを焼くか温めている間に、スクランブルエッグ作り。
コーヒーメーカーでコーヒーを淹れ、カウンターに座って食べる。
新聞を読む/〜8:15
ラジオ体操/8:15〜8:30
その後、着替えて一度髪型を整えてから、敢えて髪の毛をボサボサにする。
一度整えておけば、ボサボサにしてもそのあと整えるのは容易だ。
事務所に着いてからきちんと身なりを整える。
帝事務所に到着/8:50〜55
昼休憩/13:30〜15:00
お店で食べることが多く、予算1,100円でデザートが付いているセットを選ぶ。
もし、定食などにデザートが付いていない場合は店での食事ののちコンビニで購入し、事務所に戻って食べる。
土産をデザートにする時は、最初からデザートなしのランチメニューを選ぶ。
あまり気分の浮き沈みがない
仕事終了/17:30ごろ
食材が必要な時はスーパーへ。
夕食準備/遅くとも19:00〜
食事の支度を始める。
夕食/20:00〜
21:00には片付けまで終える。
筋力トレーニング/21:00〜
開始前にお風呂にお湯を溜める。
筋力トレーニングにかかる時間はおよそ20分。
使用済みのバスタオルや各所に設置しているハンドタオルを回収して洗濯する。
入浴/21:30ごろ
22:00までに入浴を終える。
使用したバスタオルは浴室扉にかけておく。
ハミガキを済ませ、洗面所のタオルを洗濯カゴに入れる。
前日に乾燥済みの洗濯物を乾燥機から取り出し、畳んで所定の場所へと収め、翌日着る服を出す。
日記を書く/22:15ごろ〜
日記を書いているうちに洗濯機の全自動コースが終了を知らせる。
描き終わり次第、洗濯物を乾燥機に移しスイッチをオン。
就寝/23:00〜23:15頃
ベッドに入った後に瞑想してから23:30ごろ眠りにつく。
仕事が遅い時間までになったり、予定が変わった時には寝る時間を削るのが
1日にやる事は、よほどのことがない限り妥協しない。
筋トレは最低30回ずつやると決めているため、睡眠を削ってもなお時間が足りず、他にも何かを削る必要があるなら筋力トレーニングの回数から。
休みの日も、出かける前までのスケジュールはほとんど同じ。
違うのは、筋力トレーニングをストレッチのみにする点。
月に一度、禊の滝行に出かける時だけは、前日何時に寝たとしても必ず4時に起床。
この時ばかりは朝食を抜き、白湯を飲んでから出かける。
片道1時間半の電車移動後、山頂まで登山。
途中、必要と感じたらブドウ糖タブレットを摂取する。
登山に相応しい服装で、登山と滝行に必要なものを入れたリュックサックを背負い、水筒には白湯。
山頂では、朝日を浴びながら瞑想15分。
下山途中に滝を管理している寺院へ参り、滝行を済ませ早々に帰宅すると、昼食を準備するのにちょうどよい時刻。
何も予定のない休日は、起床して朝ごはんを食べて着替ると、ずっと本を読んでいる。
コーヒーを飲むのは昼までと決めており、午後に飲むは白湯だけ。
本を読みながら飲む物も午後ならば白湯だ。
小物を飾って、洒落た雰囲気を出す気はない。
もし、スペースが余って本が倒れるようなら、本の向きを変える。
CDやDVDさえも置かない。
そもそも、一つも持っていない。
だいたい幅60cm、高さ180cmくらいの、本を収納する為の棚だ。
既に読み終えたが今後何度も読む本は1~3段目。
購入して未読の本は4段目。
読みかけの本は5段目。
一先ず読み終わった本は6段目。
処分する予定の本は、一番下の7段目に保管している。
休みの日に、図書館へ出かけることも。
滞在時間は、その場で読みたい本が見つかると時間の許す限り。
本を買うのは月に一度、滝行へ行く前の週に散髪をするその時だ。
特に、幼少期には注意が必要で、”切る”イメージと絆が重なると不用意に絆を断ち切ってしまう恐れがある。
子供の頃は特に想像力が豊かなので、絆に対してこれを切ったらどうなるのだろう?と、容易に思い描いてしまう。
力の制御をできないうちには、そのイメージだけで実際に絆が切れることがある。
幼稚園に行けば、切るという動作にいつ遭遇するかわからない。
小学校入学直前まで髪を伸ばしたままだったから、女の子だと思われたこともある。
髪を切る時までの間に、
絆は、断ち切ってはいけないもの。
絆に限らず、切れば元には戻らない。
切ってしまうと危険が及ぶ。
切るという行為が、怖いと思うくらいがちょうど良い。
おかげで、一人で髪を切りに行ったのは中学生になってからだ。
本棚には漫画も含まれており、
一番下の本棚に並んで入れば、持ち帰る事も。
自分のペースを守るために何かを求めたりはしない。
とはいえ、遅くとも1時には寝る
こたつで寝てしまった時には、コタツ側を動かしてベッドに寝かせる。
ベッドの下に、一回り小さいキャスター付きのローベッドが収納されている。
そもそも
両親は、高校入学と同時に家を出て以降は
風呂場と脱衣所、洗面所、洗濯機置き場が一つの部屋としてまとめられている形。
「
風呂に入っている間は、洗濯機や洗面所を使えなくなる。
風呂を出る頃には1時を過ぎるだろう。
「うん。今日は歯ブラシ持ってるから、キッチンで磨く。」
デザートはほぼ食べ終わっている。
あとは乾燥機の中に入っている乾いた洗濯物を回収するくらいか。
「洗濯物取るなら今のうち。」
「洗濯物は朝やる。」
そう言って
おおむね
「明日は、制服を着て帰るの?」
(学校が休みの朝に、制服を着て歩くのは大丈夫なのかな?)
「一応、私服は持ってきてる。
私服の方が良いかな?」
「うーん…気にしないのが一番なのかな。」
土曜日も授業をやっている高校はあるし、休みの日に制服を着てはいけないというわけでもない。
さすがにそれは考えすぎなのかもしれない。
「そうする。」
これまでも、制服で遊びに来ることはあったのだ。
逆に知らない人から見れば、
自分の事であれば気にならないのに、妹の事となると過剰に心配してしまう。
そして、
いつもの日記より長くなり、
かわいい表情や仕草は脳裏に焼き付けて噛みしめるから、写真は撮らない。
ソーシャルメディアのアカウントを所持していない
贅沢な食事に出かける事は滅多にないから、撮るにしたって自分の料理くらいだ。
食べるために作っているのだから、撮影は不要。
全く本当に趣味らしい趣味がなくお金のかけどころがないから、その分家賃は高くても良かった。
手伝えばバイト代がもらえた。
また、
毎月最低でも28万円の収入だ。
成人するまでは親が面倒を見るもの、と金銭面では20歳になる大学2年時まで全面的に両親が負担。
高校時代のアルバイトで稼いだ分は、大学3~4年の学費に使うように言われていた。
19歳までは毎年両親や親せきばかりでなく、
などの理由から、大学3年時には卒業までの学費を払っても余るほどの貯蓄が
大学3年に上がると同時に一人暮らしをすると決めた時、初期費用は両親や親せき一同が負担してくれる事になった。
大学3~4年時の学費+念の為30万円を残しておくことにして、仮に大学3~4年の2年間に家賃を支払う場合。
単純に24分割して、1か月の家賃がいくらまでなら問題ないのかを導き出した結果、少し安く見積もって7万5千円までなら可能と判明した。
そうして物件を探し、今の部屋を契約。
生活に必要な家具家電の代金を考慮に入れていなかったものの、念の為と残していた30万円を予算として一式揃えた。
元より、大学3~4年時にもバイトを続けることを前提として導き出した目安の家賃だ。
水道光熱費や食費など、月々の出費は家賃以外にもかかると承知の上。
実際、大学在学中も余裕を持って暮らしていた。
大学卒業後すぐに帝事務所に就職した
一人暮らしの初期費用や家賃を負担してもらっていたから、大学の卒業祝いと就職祝いは丁重に断った。
言うまでもないが、
風呂を出ると、
努めて
引き続きハミガキをしてから洗面症を後にする。
なるべく静かに次の日着る服の準備を済ませ、就寝した。
翌朝
その後も、挨拶に応えただけで黙々と帰り支度を続けた。
「
朝ごはんを食べるか否かは、昨夜確認済みだ。
「はーい。
お兄ちゃん、ありがとう。
いただきます。」
今日の朝食は、トースト、スクランブルエッグ、コーヒー。
「甘いの飲む?」
(食後にチョコアイスを食べるなら、いらないかな。)
「あとでアイス食べるからお茶で大丈夫。」
「うん、わかった。」
時計を見なくとも感覚で大抵あっているから、いつもはあまり時計を見ない。
だが、
時計はカウンターに卓上のデジタル電波時計。
洗面所とトイレの壁には壁掛けのデジタル時計。
8帖の部屋にはシンプルな壁掛けアナログ時計を設置してある。
部屋のスペアキーは、
「いつでも好きに来られたら、そのうちここに住んじゃう。
しかも太っちゃう。」
実家でも、特に咎められることはない。
「太るんじゃない?」とか「まだ食べるの?」などとも、言われることはない。
両親も大分甘い。
だからこそ、自己責任と思う。
少しくらい太るのは気にしていないが、太りすぎるのは避けたいと考えている。
けれども、兄にはつい甘えてしまう。
むしろ、少し甘えたい時にこそ、兄のところを訪ねている。
だから。
「たまに来るくらいがちょうどいいの。」
(いつでも自由に来てほしいし、それこそ住んでくれてもいいんだけどなぁ。)
いつも出掛ける時間より少し早めに、二人揃って家を出て、
以前、金曜日の夜から日曜日いっぱいまで滞在すると言ったら、
それも忙しい時に、半ば押し切る形で。
有給休暇は当然の権利だし、いつ取るかも自由。
体調不良で休み事もあるのだから、私用で突如休んでも良いはずなのだが、現状として社会常識はそのようにできていない。
帝事務所だから許された。
問題にはならなかったからよかったけれど、そう何回も自分が原因で同じような事をして万が一にも兄の立場が悪くなるのは困る。
それで、万が一休みが取れなかったら、
そう考えると、土曜日に滞在するのは避けた方が良い。
「お兄ちゃん、お仕事頑張ってね。」
「うん。
気を付けて帰るんだよ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます