逆夢

この話を書くようになってから、あなたが夢へ出てくるようになった。あなたは何にも知らないような顔をして笑ってる。私は、どれが夢でどれが現実かとか、夢の中では判断を付けられないことが多いから、いつものように接してた。夢って人の深層を掘り起こすものとして使われることが多くて、ユングの夢分析とか、大学でちょっと講義を受けたくらいだけど知っていた。あなたに会いたいってことしか私の心にはないのかしらね。もっと不誠実な夢を見たってよさそうなのに、私全然考えもつかなかった。阿呆すぎるのか、よいことなのか判断はつかないけれど。ねえ、明日は会えないから、少しだけ、今日の夢にも出てきてよね。

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