シーズン3
26,飯テロ、御免被る!
一通り、確認し終えた俺は、両親を失い帰る場所を失った
自宅に着くと玄関で腕を組んで待っていた
「せんせー、ありがとう・・・」
「ん? 礼を言われる程の事はしていないぞ?」
さっさと自室に行こうとすると、「照れているだけだから〜、気にするにゃよー」と缶ビールを飲んでいた
「は、はぁ・・・」
流石に苦笑いだな、山村。
「山村、廊下に出て手前にあるゲスト部屋がお前の部屋だ。 じゃ、おやすみ」
マジで、疲れた。
日曜日ぐらい、ダラダラと過ごしたかったが、叶わなかった。
時刻は午後22時00分、明日に備えておやすみなさい。
翌朝、月曜日。
欠伸をしながらキッチンに行くとエプロン姿の山村が鼻歌を歌いながら料理していた。
「は・・・?」
食卓にはすでに、食事を堪能している
すると、目の前に山村が来て上目で見て「せ、先生の口に合うか、分からないよ?」と言って来た。
いや・・・、反則だってば。
静かに席に着くと、合掌して
「う、う・・・」
「う?」
「う・・・、うんメェェェェェェ!!!!!!!!」
家の炊飯器で炊いたとは言えないこの旨さ!そして軽く塩を振っているとも錯覚する程の、塩加減!
「実に、美味だ」
涙を頬に音もなく流しながら、感動してしまった。
その姿を見ていた山村は「驚きすぎだよ、せんせー」と微笑していた。
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