4,体育の時間
6時間目の体育では、女性教師の補佐として重い物は俺が運んだりした。
体育担当女性教師の名前は
そんな彼女が体育の授業中にとびきり驚いていたのは、想定29キログラムのサッカーゴールを俺1人で移動していたことだろう。
何せ、俺の実家は農家だ。米袋1キログラムを持った人なら分かるが、アレを俺の家では4つ一気に運ぶ。それに防衛大学では1回だけ全身に
白線で描いたコートの両端にゴールを置くと、全員から心配された。
「だ、大丈夫ですか?」
「「せんせー、凄すぎる・・・」」
「ん?ああ。 慣れているので、気にしないで下さい」
ニコッと微笑み返して、補佐を続けた。
その日の内容は、女子サッカーだった。
1人少ないという事で、俺も加わってのサッカーだったが手を抜いてあげると怒られた。
「せんせー、手ぇ抜いてる〜」
知らないぞ?大人気ないとか言っても・・・。
手を抜いている疑惑が出て来たので、少しだけ本気を出してあげた。
この時俺はキーパーをしていたが、素手で飛んできたボールを片手でキャッチすると、受け止めた反動をそのまま逆に利用しながら、相手陣地にあるサッカーゴール近くまで投げ返した。
この荒技には流石に雲堂先生もやばいと感じたのか、「た、高宮先生? そ、その・・・。限度という物が・・・」と授業終わりに声をかけて来た。
俺から言わせてもらえるなら、本気を出して欲しいと言った生徒のせいだと思うが・・・。
体育が終わると俺は更衣室で教員服に着替えて、廊下に出た。すると、目の前に瞳をハートにした女生徒達の姿があった。
「ん?」
「あ、いいえ。 な、なんでもないです」
瞳をハートにした女生徒達が顔を真っ赤にして、消えて行った。
そういえば、肌寒い。
腹を見るとカッターシャツではなく、6つに割れた腹筋が露出していた。
「あ、忘れてた」
更衣室に戻りカッターシャツを着て再び廊下に出ると、そのまま職員室に戻った。
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