1,帰国後
現在、俺は退役して祖国の日本に帰国後ゆったりとした生活をしている。だが、仕事はしていない。
職に着こうにも手元にあるのは、アメリカに行く前にとった20年前の国際免許証と18の時に得た防衛大学の入学証書(ちなみに、卒業証書はどっかに行った)だけだ。
「仕事、探さないとなぁ。 退役時にもらった150万ドル(日本円でおよそ2億85万6000円)じゃ、日本円に換金しても扱える自信がわかないしなぁ〜」
というわけで、退役してすぐに通信大学を受け今日、念願だった教員免許を手に入れた。
実を言うと、俺は軍人ではなく教師になりたかった。理由は、ただの興味だ。それと、子供が好きで教え子なんていうのに憧れた。ただ、それだけの事だ。
だが、高校を出た俺は兄と両親の
陸自ではレンジャーを習得し、海自では艦長の座に着き、空自では小隊長になり単座型の
そして晴れて帰国した俺は、その反動でダラダラの堕落生活を送っている。
そういう過去がある中、今朝郵便ボックスに入っていた求人広告に目が向いた。
内容は、今年開校されたばかりのお嬢様や訳アリ女子高生などが通う
普通の人なら躊躇うが、もう一度言う。俺は退役したが軍人だ、護身術程度なら教えることができる。早速、即決した俺は履歴書と顔写真、あとは教員免許のコピーなどを封筒に入れて送った。
1週間後、家にて
「えーっと、科目は・・・現代社会か。 ん?兼業科目が、体育補佐。なるほどね」
正直言って、現代社会という科目は高校時代満点だった。防衛大学では、体育が得意だった。
「って、ピッタリじゃん・・・!」
早速、新しいスーツを買いに行き髪型を整え洗顔し初出勤の日まで参考書や教員用教科書などを頭に叩き込む日々が始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。