少しずつ進んでみると広々としたキッチンがあった。

キッチンはきちんと整理されていたが、何か作りかけの洋菓子と三段のティースタンドが置かれていた。またその横には、ガレットとティーカップが２つセットで用意されていた。

何かパーティーでもあるのか、もしくは＿＿＿＿。

ただ時期的にはクリスマスや新年を祝うタイミングではないだろう

なら、なぜガレットが作られていたのか。

そんなことを気にしていてはキリがないだろうと僕はそう思い、考えるのをやめることにした。

すると、卓上に先ほどと同じように文字が浮かび上がってきた。

そこには、こう書かれていた。

“時間が許すまで、ごゆっくりとお過ごしください。

　　　　　貴方は貴方のままでいい”

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