八百万の神々

第67話 ブロック

おいら、ブロック。

外にあるクソ重いブロックじゃないよ。

おもちゃのブロック。

レゴじゃないけど、ちゃんと組めるよ。

てか、レゴって子供用じゃなくなっちゃってるもんなあ。最近。

レゴだけじゃなく、最近はいろんなブロックがあって、

でっかいのからちっさいの、変な形のとか。

おいらたちのことは知育ブロックって呼ぶらしいよ。

ちなみにアメリカとかはブロックっていうと、日本でいう「積み木」にあたるらしい。

おいらはイボイボついてるけどね。

おいらたちの歴史は、積み木入れちゃうと長いけど、

イボイボ付きのはやっぱレゴってところが1950年ぐらいに作ったんだって。

レゴのブロックが流行すると、積み木もまた見直されたとか。

子供の想像力はそれこそ無限大だもんね。

おいらはブロックの土台。まあ、板みたいなの。

みんなはおいらを土台にしていろんな形にブロックを組んでいく。

同じものを組んだつもりでも、微妙にちがったり、色が変わってたり。

十人十色。ってやつかな。

お。来た来た。おいらの相棒。まだ4歳だけど、中々みどころあるよ。

高くするにはブロックのバランスとか、大きいのを下に、小さいのを上にとか。

変な形でもちゃんとバランスとったりするしね。まあ、たまに投げて壊したりするけど。

おいらはそんなことぐらいでへこたれない。

作っては壊し、作っては直し。

これからそんなこと経験していくんだろうな。

ん？今日は家かあ。おいら土台に平屋を組んで。ちゃんと中にスペース作ってるんだ。

腕あげたな。長いブロックで屋根組んで。。。完成！

ん？おいらたちをどこに連れて行くの？

え？そこって、金魚の水槽。

ああ。金魚の家ね。入ってくれるかな。ってういちゃうぞ。おいら。

上に石。置きやがった。

ちょっと重いぞ。

ま、浮いた人生より、しっかり地に着いた人生だよね。