第47話 物干しざお

おいら、物干しざお

コーナンで売ってる物干しざお

アルミで出来てて、伸び縮みするんだ。

おいらのご先祖は竹で出来てたんだって。

なんと江戸時代から、ずーっと竹がメインだったらしいよ。

で、鉄がでて、おいらアルミの出番。

いまもアルミがメインだよね。

あ、軽トラの移動販売ってのもあるんだけど、詐欺があるから気を付けてね。

おいらはアルミの一本物だけど、なんかギザギザついてて、ハンガーかけたりできるのもあるよね。ちょっとした技術革新かな?

おいらをよく使うのはお母さん。

おいらの居場所は2Fのベランダ。

お父さんと中学生の息子さん送り出したら、急いでおいらに洗濯物干して、お仕事に。

で、お昼過ぎに帰ってきて3時頃に洗濯物取り込みにくる。

洗濯物が多くて、おいらの仲間がもう一本いるよ。

おいらは前に出てて、仲間は内っかわに引っ込んでるんで、雨の日や怪しい日は

おいらはお休み。

急な雨の日は、おかあさん、あちゃー。って顔でぬれた洗濯物を取り込み。

次の日はいっぱいになるけどね。

大変だよなあ。でも乾燥機の野郎は大食いだしね。

本当の非常事態にしか使わない。

まあ、たまに息子さんが手伝ってくれてると、ちょっとうれしそう。

お父さんは・・・手伝わない方がいいかもね。邪魔だもんね。

お父さんが、

物干しざおは、家の中から持って上がると、壁にゴンゴンぶつけまくるから、

下の庭から2Fのベランダに直接渡すから。

っていって、家の外の壁ゴンゴンぶつけてたよね。

そういやあお父さん、おいらにロープ巻きつけて、

これでハンガーとか、かけやすいぞ。

とかいってたけど、気持ちはわかるんだけど、

お父さん。ごめんなさい。お母さんの邪魔しないで。





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