第19話 まくら
おいら、まくら。
そば殻のまくら。
おいらのご主人様は女子高生。もうすぐ卒業?
おいらがやって来たのはご主人様が中学3年ぐらい?
なんか、ふわふわが嫌でしっかりしたのがいいと。
お母さんがしまむら。で見つけてきた。
ま、正直安物。かもだけど、しっかりホールドするよ?
彼氏に腕枕とかしてもらったりしてるだろうけど、
おいらとは年期が違うぜ?
ちょっと端がほころんだりしても、すぐにお母さんが直してくれる。
でももうすぐご主人様は大学生。
東京のほうに行くらしい。
今迄色々あったよなあ。
おいらに抱き着いて寝たり、
おいらに涙と鼻水つけたり。
熱出してふうふういってたときも、度々あったなあ。
東京には、おいらは連れて行ってもらえない。
なるだけ荷物にならないように、おいらはお留守番。
もうすぐ毎日ホールド出来なくなるけど。
たまに帰ってきたらしっかりホールドしてやるからな!
あ、このシミ?
このシミは涙じゃないよ。
よだれ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます