第7話  カイロ

おいら、カイロ。

使い捨てカイロ。

メーカーはよくわからん。けど、

桐灰のマグマほど有名じゃないよ。

お母さんが自転車乗るとき用に30個入りを買ってきた。

そろそろおいらの出番かな。

お。そのようだね。んじゃいってきまっす。

仕事に向かう前にお子様をこども園に。

お子様、さむいさむいー。うなってる。まあ冬に自転車だからね。

おいらをお子様にわたすけど、今開けたところだしね。

温かくなる前に到着。

まあ、中はあったかいだろうし、もうちょっとの我慢。

で、再びお母さんのポケットへ。

職場につくときはあったかいかな?

・・・・・・・・・・・・。

仕事も終わってこんどはお子様をお迎えに。

お仕事子育ておつかれさんです。

で、玄関に入るとポケットのおいらをぎゅっと握りしめる。

そして、お子様発見。むこうも気が付いて突進。

するとおかあさん。おいらを握りしめた手のひらでお子様のほっぺたをペトっと。

ほら、あったかいろ?

中は暖かかったと、おかあさん渾身のオヤジギャグをスルー。

ドンマイお母さん。

帰りはちょっとゆっくり目で帰宅。

その時おいらは再びお子様の手に。

しばらくおいらをお子様が握りしめて・・・・。

お母さんのほっぺたに手をペトっと。

ほらあったかいろ?

親子で親父ギャグ。か・・・。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る