1.プロローグ

 同じ時間に起き同じ時間に大学に行く。同じ時間に講義を受け、同じ時間に食堂に行き、同じものを頼んで食べる。同じ時間に大学を終え、同じ時間にバイトに行き、同じ時間に家に帰り、同じ時間ゲームをして寝る。


 つまらない日常。


 大学二年、風速かざはや 恢斗かいとこと俺はどこにでもいる普通の男だ。陰キャでもなければ、陽キャでもない。ブサメンでもなければ、イケメンでもない。少し独善的なところはあるが悪人ではない。


 地方から進学してきたので友達は少ない。別にコミュ障ってわけではない。友達百人なんて、たんに面倒くさいだけ。


 友達と遊ぶのも楽しいけど、どちらかというと自分の趣味の時間を大事にする。それが俺。


 そもそも、俺には遊ぶ金が無い。大学の授業料や生活費は親が出してくれているが、その分お小遣いなんてもらっていない。バイトで稼ぐお金なんてたかが知れている。


 その金だってほとんどゲームを買うので消えていく。新作ゲームなんて買わない。全部、中古ゲームだ。それでも人気のあったゲームは一通り網羅している。


 ただそれだけの、毎日がつまらない日常。


 そんな俺の非日常へのターニングポイントが、今日だとは思いもしなかった。


 これは俺がホルダーという異能者になり、ゲーム感覚でホルダー界のランキングを駆け上がり、日常と非日常を満喫するストーリー。








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