TS娘とふたなりJKの日常
AAA
境遇
「晶くん、君が今の境遇を否定したいのはわからないでもない。でもね、医者として言わせて貰えればそんな風に胸を潰すのは感心しないよ」
「……俺は男です」
「確かにまだ法的にはそうだけどね。だけどそうも言ってられないよ?君の身体の女体化は着実に進んでいる。正直言えば今の段階でも『女性である』と言う診断書を出しても問題ないんだよ」
「俺は男だ!ちんぽだって有る‼︎」
「その小指の爪サイズの物がペニスだって?晶くん医学的にはペニスとクリトリスは同じ物なんだよ。君のそれは既にクリトリスと言うべき物だよ」
「うるせぇ!!これは俺のちんぽなんだ!」
「…………」
俺は思わず叫び声を上げた。
先生はその言葉に何とも言えない表情で沈黙した。
「悪かった。ただね、子宮や卵巣を含めて女性器全体はほぼ出来上がっている。もういつ生理が来てもおかしくない状態なんだ。それと生理が来たら女性だと言う診断書を関係各所に提出せざるを得ないからね」
「わかりました。覚悟しておきます」
「うん。それじゃあ今日はこれで終わりです。次回はまた来週」
「はい。ありがとうございました」
俺は椅子から立ち上がると礼をして診察室を出た。
病院を出ると外は既に夕暮れ時だった。
「はぁ……」
ため息をつく。
このところずっとこんな調子だ。
5月に始まった身体の変化は着々と進行している
「いきなり女だなんて言われてもなぁ……」
つい先日やっと15歳になったばかりなのに、いきなり女になると言われて戸惑わない方がおかしいだろう。
「まぁ考えても仕方ないか。とりあえず帰るか」
俺はトボトボと家路についた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます