あんまり怖くないように書きたいクトゥルフ神話(仮題)

Ghost note

第零話 楽しむための準備

【00:00 ? ???】

???「これだけの用意があれば問題はないだろう・・・。」

暗闇の中で一人つぶやく影。

その影は鍵を手で弄びながらなにかの確認を行っている。

???「今回の候補者たちはどこまで楽しませてくれるのか楽しみなものだな・・・。まあこの程度を乗り切ってくれなくては困るわけだが。」

影は視線を部屋の最奥に移す。

???「お前もこの遊びを存分に楽しむといい。そのために呼んだのだから。」

その部屋の最奥には檻があり、中に閉じ込められている何かは眠っているようで吐息が聞こえるようだがそれは人間のそれではない。まるでなにかを待っているかのように眠っているようだった。


最初で最悪の遊戯に向けて


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【12:00 1-B教室 九十九一つくもはじめ

「おーい、今日帰りにカラオケいこーよー!」

「いいよー!部活のあとでもいい?」

「行こう!行こう!近くのス〇バで待ってるから。」

昼時の教室内はご飯を食べながらクラスメイト達が様々なお喋りが飛び交うためとても騒がしい。さっさと昼飯を食べて昨日の寝不足を取り戻そうとしている僕にとっては中々の騒音となって昼寝の邪魔になる。

(あー、とても眠い・・・、帰りたい・・・)

そんなしょうもない学生の鏡をやっている僕は遮音用にイヤホンを耳につけてふて寝を決め込んでいた。

(これ安かったから買ったけどもうすこしお金出して遮音性のいいイヤホン買った方がよかったかなあ?ヘッドホンでもよかったけど高いし、目立つしなあ・・・)

昨日というか今日にまたいでだが遅くまで動画見ながらゲームしてたのがまずかった。もう頭は痛いし、意識も朦朧として来てる。

(あ、そういえば借りた本返しに行かなきゃな。)

そう思い始めた頃には意識を手放していた。


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【12:30 2-A教室 西園寺小百合さいおんじさゆり

「小百合ちゃーん、放課後図書室の整理手伝って!」

「えー、また?別にいいけど。」

図書委員の子が申し訳なさそう?に頼んできた。

「他の図書委員の子たちは面倒くさがって中々来てくれないからほんと毎回困ってるのよねえ。」

「今年1年生で入ってきてくれた男の子は来てくれてたんじゃないの?」

「最初の方は来てくれてたんだけど最近は中々手伝いに来てくれなくてね。でもよく本借りていってるみたいだから今日くらいはきてくれる・・・かも?」

「そんな曖昧な・・・。」

(本を整理・管理してるときはしっかりしているのにそれ以外はかなりアバウト気質な感じの子なのよねえ。)

図書委員はとても地味で本の貸し出しの管理など面倒なものも多い。サボりがおおいのはうなずけないが分からなくもないという感じで、人手が常に足りていないのが現状だ。今日は時間もあるし手伝うくらいは大丈夫だろう。

(終わったらどっか遊びに行ったりしようかな・・・)

そんなことを考えながら。お昼終わりのチャイムが鳴る。

「それじゃ、放課後よろしくね!」

「わかったよー。」


その時はあんなことに巻き込まれるとは知らずに。

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