第15話 スキルレベルアップ!

 魔石が俺の胸の辺りから、身体に自然と入って行く。

 クラウスに魔石を見せてもらった時も、俺と魔石は惹かれ合った。

 だが、勝手に人の魔石を取り込んではいけないという無意識のストッパーが掛かっていた。

 だから、その時は魔石と俺は一体にならなかった。


 だが、今、俺と魔石は一緒になった。


<ピロリロリ~ン!>


 頭の中に聞き慣れたファンファーレが鳴りひびく。


 そう!

 これはレベルアップした時のサウンドエフェクト(SE)!


 俺は急いでステータスを確認する。


名前:セリス(仮)

年齢:12歳

性別:男

種族:人間

スキル:魔法剣レベル1 銅の剣

獲得予定スキル:魔法剣レベル2 鉄の剣(必要スキルポイント0/100)


(おお! スキル獲得!)


 スキルの欄に『魔法剣レベル1 銅の剣』とある。

 いいぞ。いいぞ。

 正直、木剣は魔法剣とは言い難かった。

 剣から何か炎や稲妻が出る訳でもなかったし、言ってしまえばただの木刀だった。

 これじゃ、クラウスに勝てるわけがない。


 俺は頭の中にコントローラーを思い浮かべる。

 その仮想コントローラーに、スキルを発動させるコマンドを入力する。


「出ろ!」


 何もない空中に穴が開き始めたあ!


 穴からゆっくり、銅製の剣が出てくる!


「よっしゃ!」

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