第43話 ルート選択
その男必要ですか?
→はい
いいえ
公爵家を継ぐのに必要です
継ぐのにはその男でないといけませんか?
はい
→いいえ
必ずこの人でないと、というのではありません
その男を想っているのですか?
→はい
いいえ
幼い頃からの約束でしたので情はあると思います
それは愛ですか?
はい
→いいえ
愛、ではないと思います
その男をどうしたいですか?
三択から選んでください
人間的に
貴族社会的に
男として
・・・・・・・・・・・・
「婿入りというのは肩身が狭いと聞きましたので、私も学園卒業までは、と我慢していたのですが。まさか卒業してからもだなんて思ってもみなくて・・・」
「3年のレイ・カーライル伯爵令息がピンクを引き合わせたのですね?」
「おそらく。ジェフリー様とカーライル様は幼馴染とでもいいましょうか。とても仲がよろしいのです」
「あの手のピンクはちやほやされるのが好きなのです。心に穴が空いていてそれを埋めるのに必死なのです。その埋めるモノが上等であればあるほど満たされると思っているのです。ですから、最初に殿下を狙いその側近を狙い、上手くいかないとなると次に上等なモノを狙ったのでしょう。リルーシェ様はどこかでクズと一緒にいる所をピンクに見られませんでしたか?」
「・・・・・・ピンク様がいらっしゃったのかはわかりませんが、一度学園にカーライル様を迎えにジェフリー様がいらしたのです。そこに偶然居合わせたことはあります」
「それです。『タイラー家の至宝』の男が上等に見えたのです」
そんな理由で?とリルーシェは青ざめた。
ジェフリーは確かに不誠実であったが、いつか変わってくれるとリルーシェは思っていた。
学園を卒業したら、婚姻を結んだら、きっかけさえあればと。
だって、そうじゃないと、私が可哀想じゃないかと。
学園に一緒に通えた一年間、食堂で廊下で令嬢を侍らす姿を見ても耐えた。
自分のなにが悪いのだろう、と自分を責めたこともある。
「リルーシェ様。自分を救ってあげられるのは自分だけです」
リルーシェの瞳からポロリと涙が零れる。
家同士の婚約で、婿取りしないと後継になれなくて、自分さえ我慢すればいいと思っていたけれど・・・
「イザベル様、私は私を諦めなくていいんでしょうか?」
もちろん、とイザベルは笑う。
「ふふ、私、本当は今日どうやったら愛されるようになるのかお聞きしたかったんですよ?」
リルーシェは艶やかに笑った。
お仕置き開始DEATH☆
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