3/4が外国人労働者のコンビニで起こった面白いアレコレ

卯月

第1話 YOUはなにしに日本へ!?(#^ω^)ピキピキ

 ネパール人留学生スレスの、YOUはなにしに日本へ!?(#^ω^)ピキピキ というお話。

 

 この日本にはネパール人留学生が増えている。

 外国人留学生の割合は1位が中国人というのが鉄板で、それ以降は年によって変動しているようだ。


 統計によると令和3年度のネパール人留学生の数は3位。一年前の令和2年度も3位だ。

 その昔、ネパール人たちの留学先は主にヨーロッパだったそうな。

 本人たちがそう言うのだから間違いない。


 じゃあなんで今は、こんな斜陽しゃようの国をわざわざ選んで来ているのか?

 それは「留学に関するルールがゆるいから」なのだそうな。


 せてもれても日本は先進国である。途上国とは貨幣かへい価値がちがう。

 アルバイトでかせげるくらいの賃金ちんぎんでも母国ではけっこうな金額になるようで、中には無茶なハードワークをやり通して母国に一軒家を建てた強者つわものまで過去にはいた。


 外国人留学生を労働力とみなすことに光と闇の部分があるのは承知している。

 だがたった一人の国民として出来ることなどなく、ただ目先の生活苦を思うばかりだ。


 実際問題「日本人で、まともな性格で、マニュアル通りの仕事ができる人物」などコンビニバイトをしてくれないのだから仕方がないのである。

 日本企業は「安い給料」で働いてくれる労働力を求めている。

 外国人留学生たちは「安い給料」だと思っていない。

 これがあるからこそ日本の「今」は維持できており、一方で構造改革の障壁しょうへきになっているとも言える。


 さて前置きが長くなってしまった。


 以上は今回の主役であるスレスにはまっっったく関係のない話だ!


 彼はネパール人富裕層であり、実家は不動産収入で生活しているらしい。

 彼の一族はネパールでもっとも地価の高いエリアに屋敷を四軒持っていて、そのうち三軒を貸し出し、のこりの一軒に全員が住んでいるのだそうな。

 一家ではない、一族全員が住める屋敷である。本人もふくめて四世帯になるという。

 いったいどんな広さなんだ……?

 

 話を聞いて驚く私にスレスは言った。


「ネパールでは普通ですよ~(・∀・)ニヤニヤ」


 ふざけんあこんにゃろおおおおおおお!!!!?

 家持ってんのが普通なら借りるやついねえだろがゴラあああああああああ!!!!!


 ちなみにネパールには資産相続税が無いらしい。うらやましい限りだ。

 うちなんて母が住んでいる築30年のヒビ割れたボロ屋を、将来どうしようかなんて悩んでいるのになあ……。


 こんな恵まれた男がなんの目的で日本に来たのか?

 それはいま一つハッキリしない、ぼんやりとした理由だった。

 

「いつか何かビジネスをやるんです(・∀・)ニヤニヤ

 決まってないけどお金ためとこうと思って(・∀・)ニヤニヤ」


 ……日本である必要が全然なくない!?


 ちなみにこの男、漢字の読み書き以外はまあだいたい日本語を使いこなす。

 あと英語もペラペラ、複数あるらしいインドの言語も大ざっぱにいくつか話す。


 マジでYOUはなにしに日本へ!?(#^ω^)ピキピキ

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