第13話 2023年4月、光の絶縁破壊

光は爆発(放電、絶縁破壊)するって知っていますか。

50年ほど前にQスイッチングで発生させたジャイアントパルス(ルビー)レーザー光を凸レンズで集光し、光の電場間で絶縁破壊させてナノ秒程度のパルス光源にしたことがありました。

気体を満たしたセルの中で「ポン」っと音がしてけっこう強い光源が得られました。(微妙に位置と強度がばらつく)

レーザー光のプラスとマイナスの電場間で気体の放電が起こったのです。

もちろん光から電子が出るわけではありません。

 当時若者だった私は光を集めたら光の電場間で放電が起こることを知って感動したものでしたが、今は電場間で自己放電した光はどうなるのかが気になります。

この世から消えるんでしょうかね。

 私の作品には「牽引ビーム」なるものが時々登場します。(「銀河の帝国(第3の人生道)」)

位相の揃った強いX線やガンマー線(連続光)を宇宙船に照射すると宇宙船はビームから離れることができなくなるのです。

原理は光の電場で物質内に双極子が誘起され(誘起双極子)、クーロン力が生じるため光線から離れることができなくなるのです。

 光ピンセットもレーザー光を集光させて使いますね。

双極子の誘起という原理説明はなかなかありませんが私は光ピンセットは牽引ビームの初期形態だと思っております。

(2023.4.1)


月初プロフィール一周年記念のおまけ:

「色即是空(しきそくぜくう、色すなわちこれ空)」という言葉は仏教の般若心経(はんにゃしんぎょう)や他の経典にも出てくる言葉で「万物は空」という意味(だそう)です。

これを書いた人はきっと原子構造を知っていたのですね。

水素原子の核をバスケットボールとすれば電子は2㎞を半径として回っているピンポン玉です。

半径2㎞の真空空間にボールが2個だけです。

ほとんど「空」ですね。

だからバスケットボール大の中性子は通り過ぎてしまうのです。

だからガンマー線も悪さをしないのです。

この経典を書いた人は自分が書いたことに自信を持っていたのに違いありません。

ふふふっ・・・未来から来た人かな。

物語が一つできますね。

(2023.4.1)


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