第9話 2022年12月、4倍体補完法

月初プロフィール(12月):

ぐちっぽくなってきていたSF好きの後期高齢者。

4倍体補完法(Tetraploid complementation assay)って知ってますか。

4倍体胚盤胞の内部細胞塊に2倍体胚性幹細胞を入れると2倍体だけが成長するという方法です。

オリジナル論文を読んでもどうしてそうなるかが書かれておらず、それゆえ解説者も理屈を語れないのによく使われている方法です。

これは2倍体胚細胞と違って多倍体胚細胞(4倍体、5倍体、6倍体、8倍体、10倍体)が分化阻止因子を出しているからだと思います。(12倍体を除く)

そんなことが分かった時にはすでに秋声。

もう少し早く始めていればよかったと最近思うことがありました。(愚痴老人)

 私の作品には多倍体人間の主人公が登場します。(「五郎の世界秩序」、「イスマイルの青春」、「銀河の帝国」)

マウス腹腔内では多倍体組織(多倍体テラトーマ、正しくは睾丸内ではテラトーマ、腹腔内ではテラトカルチノーマ)ができているのだからヒトもできるはずだと信じているからです。

そんな主人公は私の夢を叶えてくれます。

小説っていいですね。

(2022.12.1)


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