元カノと5年ぶりにストリップを見に行く話

中条和音

第1話

「久しぶり! ストリップ見に行かない?」


ふとスマホのロック画面を見ると、インスタのdmが来ていた。

俺のアカウントはフォロワー数が60人程で、鍵をかけているし知り合いしかフォローしてないから、だいたいのアカウント名と顔が一致する。しかし、「@tomoka_061」というアカウント名には全くピンと来ない。けれども、見覚えがある。誰かがアカウント名を変更したのだろうか。


……あ、思い出した。

大学2年生の頃に1ヶ月だけ付き合っていた元カノだ。

フォローもフォロワーも削除したのに、dmって送れるものなんだなあ、と感心した。そもそも別れて5年経っていて、しかも1ヶ月しか付き合ってないのによくもまあ若い女性がストリップなんかに誘うものだ。プロフィール欄に飛んでみたが、投稿はひとつもない。まあ、今更元カノと会っても仕方ないし、ブロックするか、と右上にある三点リーダーみたいなアイコンをタップし、「ブロック」の欄をタップしようと思った。





が、普通にストリップが気になる。

大学生の頃、無性にストリップに興味があった。ストリップ嬢を描く映画を何回も見ていた。逆に話のネタになるかもしれない。俺はメッセージ欄に戻り、「良いですよ。いつにしますか」と送った。

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