#320 残りの数
「残り45か……」
と、男でも女でも、少年でも少女でもない。
一人の“人物”が言った。
「よくここまで続けられたものだ。途中で頓挫すると思っていたのに。真面目だね。まあ、質が悪いものが入っているのはどうかと思うけど、まあ、精度はどうあれ、数をしっかり集めてくれているのはいいね。できればより熟したものを出して欲しいけれど、そこは高望みか」
“人物”は続ける。
誰かに言っているのか、それとも独り言なのか。
“人物”はただただありのままの言葉を続ける。
「さて、残りのは45。残りもしっかりと綴って欲しいものだ。綴られたものは、確かに残り続ける。良し悪しはあるけれど、数があることは、続けることは大事だからね。だから、これからは内容もしっかりして欲しいものだよ。悪いものより、良いものの方がいいに決まっているんだから」
“人物”は言いたいことだけを言い終えると、静かに立ち去る。
「それじゃあ、頑張ってね。残り45個が達成された時、それは次なる扉が開かれるのだから」
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