#279 決着
長い長い兄弟喧嘩に決着がついた。
発端は些細な事だった気がするが、長い時間喧嘩をしていた兄弟は、もう理由を覚えていなかった。
覚えているのは、口喧嘩から始まった事。互いに罵詈雑言を言い合い、罵り合った。
次に大食い。饅頭をどれだけ食べられるか勝負をした。
しかし、この兄弟の最大の特徴。それは双子故の能力に差がない事だった。
どんな勝負をしても実力が一緒のため、結果も一緒になる。
そこで兄弟喧嘩を見かねた父親が、ある勝負で決着をつけることにした。
用意されたのはハサミ、石ころ、紙。
お互いに一つ選び、同じタイミングで選んだものを出す。出されたものの相性で勝負を決めるのだ。
結果、兄は石ころを出し、弟はハサミを出した。
ハサミは石ころを切ることができない。
やって長きに渡る兄弟喧嘩は兄の勝利で終わるのだった。
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