#245 夏休み明けの変化
夏休みが明けて、久しぶりの登校。
教室に入ってみると、何か空気の変化に気づいた。
(……女子の何人か、メイク変えたな? グループの塊で変化が出てる……それに、おいおい、あの二人絶対付き合ってるだろ。もう少し隠そうとしろよ……あ、野球部のやつは日焼けしてるなー)
夏休みの30日間。いや、もっとあるか。ま、人間なんて30日以上あれば何かしらの変化をする生き物だ。この僕だって体重が増えているし、気合を入れて髪を短くカットしたのだ。メガネもやめてコンタクトレンズにしてみたし。
それに、新学期が始まって半年が経過する頃だ。垢抜けるには十分な時期。
みんな色々あったのだろう。
「お! みんな、おはよう! 夏休み開けたけど、今日からまた頑張ろうな!」
そんな陽気な声と共に担任の先生が入ってきた。
なんでか人気ヴァーチャル配信者のコスプレをして。
『いやなんでコスプレ!?』
「ん? これか? いやね、夏休みに色々あってさ〜」
『色々って何!? そこまで変化する色々って!?』
「みんな息があっていいことだね。それじゃ、早速始業式にくぞー」
『無視するな説明しろてかその格好で始業式行くの先生!?』
たぶん、今日ほどクラスメイト達がまとまった日はないだろう。
まさか一番変化したのが担任の先生とか誰が予想できるのさ。
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