鍵忘れた

ぴんくのーと

第1話 鍵を忘れただけ

「うわ、鍵会社に置き忘れたわー。」


私はよく物を置き忘れてしまう。

今日は家の鍵を会社に置き忘れてしまった。


「しょうがないから、もう1回会社戻るかー。」


電車に乗り、会社に着いた時刻は21時。


「みっちゃん先輩また忘れ物ですか?」


「そうなの、志乃ちゃんは今から帰るところ?」


「今から帰るところです!」


ピシッ


「そっか!良かったら一緒にご飯食べに行かない?」


「いいですね!行きます!」


私達は行きつけのお店である、天心てんしんに向かう途中だったのだが…


「天心がない…」


「みっちゃん先輩!天心どころか、この通り全部よく分からないお店に変わってますよ!」


「道間違えたかな?」


アプリを使って道を調べた、会社まで戻ってもう一度試した、それなのに一向に天心に着かなかった。

それどころかこの通りだけが異常に他と違うし、この通りだけがいつもと違っていた。


「とりあえず他のお店あたろうかな、」


「そ、そうですね!そうしましょ!」


背を向けて歩き出したその時、突風が私達を包んだ。

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