7話 私の目的
「しかし、本当に勝てるんですか?いくら第3艦隊が連合艦隊クラスの戦力を持っていても、相手は対合州国の連合を組んでおり、3個艦隊を束にした連合艦隊程度では、撃破できません。敵艦隊は10000個艦隊から100000個艦隊あると予想されています。」
レナトゥスは即答した。
「勝つことが目的ではない」
「では、負けないということですか?」
「いや、そうではない、私の目的は、人類全体に対して警告を行うことです。いや、お知らせと言った方がいいのかもしれないですが、このことを伝えたい。『あなたがたは手段と目的をとり間違えていませんか?』と、それを観測知りえる全ての人類に伝え続けることです。これは、私が死んでいようが、生きていようが。手段を選択していようが、目的を選択していようが。絶対に私は、いや我々は継続し続ける。」
「はい?何を言っているのですか?あなたの目的はこの国の公安部の問題の実態を知ってもらうことでは?」
「時間がかかるが、話をしよう。」
レナトゥスさんは、説明し始めた。
ヘィアリアド州、おおいぬ座合州国に変わった少年がいた。その少年は母親は、出産時、既に死んでおり、父が一人で育てていた。だが、不思議なことにその少年が5歳のとき、父親が██月██日に死ぬということを、死ぬ5週間前にそのことを伝えられた。そして、父親は言っていた日に死んだ、突然死だった。その父親は、死ぬと言い始めたときから、とあるデータを作っていた。それは『あなたの計画書(第1案)』だった。そのデータを少年に残して、死んでいった。そのデータにはこのようなものだった。『すべての計画を実行し、確実にあなたが運用し、計画できることを願う。』また、このようなことが最後に明記されていた、『このデータの内容は、あなたが記憶し、再現可能になったのち、全ての内容を削除すること。』それらが明記されていた。内容は細かく、具体的に書かれていた。例えば、『1章生活について』にはこのような事が書かれている『現在は精神状態は安定していますか?(5段階の分類で、相対評価で分類する。S、A、B、C、D)Sを選択1-11、Aを選択1-12、Bを選択1-13、Cを選択1-14、Dを選択1ー15、例外1-16以下1-30まで』以下略。これらの分岐が10^24あり、これらでほとんどのことを機械的にこなすことができた。そうしたデータをその少年は1年かけて運用できるように、頭に叩き込んだ。その後、彼は殺される。
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