その村には、空から雨以外のものが降ってくることが、昔からあるそうです。 本作はその事件の報告書としての体裁で書かれた短編小説。 そこには、その日村に降って来た不思議なものが報告されているのです。 こんな怪異な現象がじっさいに起きたとして、その謎が究明されないのなら、事実を記した記録のみが残ることでしょう。 そのシュールさが、なかなか深い味わいと不思議な読後感を残してくれます。